厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 円キャリートレード再説

<<   作成日時 : 2006/11/08 22:33   >>

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本日はJPモルガン主催でチーフエコノミストの菅野さんの講演会があった。本題は日銀の金利政策予測(結論は1−3月に一回、6月ごろもう一回利上げと予想)であるが、資料の最後に円キャリートレードについてのパートがあり、それについて結構熱の入った(と思ったのですが)解説をしていた。日銀が資産価格をターゲットに金融政策を行うべきではない、という原則を繰り返しながらも、やはり元日銀マンとして80年代の円高不況時の金融緩和が結果的に大きな資産価格バブルを生み出してしまった反省からか、何とかせねば、という気持ちのにじみ出た「味のある」内容だった。
円キャリートレードの実態については本石町日記さんが以前に書いておられるからそちらに譲るとして、現在でもオーストリアや東欧を中心にリテールでもそういう円建てローンがあったりするようだ。菅野さんは直感的な数字としてであるが数十兆円といっていた。当然のことだが日本人が外国公社債投信などを買うのも同様の効果があるのであって、これも数十兆円昨年だけで出ているはずだ。菅野さんは何かあったときに一気に撒き戻しが来て皆が大損する事態を憂えている。

しかし一方で解消されないインバランスというのも期間限定ではあっていいのかもしれない。アメリカの対外不均衡は、もちろん基軸通貨の優位性があるからだが、いつまでたっても膨らむばかりだし、別に解消する気もなさそうだ。(ある投資銀行の人は「いくら海外諸国が貿易黒字をドルで積み上げたところで、ドルでは買うものがないから米国債を買うしかないからね」と嘯いていたが、真理かもしれない)。
日本の現状で言えば預貯金から投資へのアロケーション変更に伴うリスク資産の積み増しである。1500兆円のうちほぼ半分がいまだに預貯金に眠っており、諸外国並みに15−20%程度に減ると150兆から230兆円程度がリスク資産に流出する。日本株や不動産が買いづらい状況では害債バブルは結構息の長いものだったりするかもしれない。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
どうも、円キャリーは韓国や東南アジア系の事業金融でも行われているようで、欧米系以外にもかなり広がっている印象が強いですねぇ

ただ、ちょっと気になっているのが、円キャリーが単純に金利差に起因するのなら、サムライ債の発行が増えそうな気がするんですが、サムライ債の起債状況が非常に低調なのが気になります。特に、発行体が米系の起債状況が非常に低調なのが気になっていたのですが、先日の日経によると、今年から社債のペーパーレス化(一般振替制度)が開始され、従来登録債で租税条約上源泉徴収課税が免除されていたサムライ債が、すべて振替債扱いで源泉徴収となってしまったために、サムライ債の発行が停止しているといったことが報じられていました。ちょっと調べてみたところ、IRSと米財務省は米国の投資家が購入しない条件がついていれば、振替債であっても源泉徴収を行わない方針になった(10月31日ロイター)らいしので、サムライ債の発行が再開されるようです

もしかすると、円キャリーの急増はサムライ債の代替も一部にはあったんじゃないかと思ったりするんですが、どんなもんでしょう?
von_yosukeyan
2006/11/09 02:13
von_yosukeyanさんコメントありがとうございます。円キャリートレードはいろんな形をとるので、必ずしもサムライ債の代替とはなりにくいのかもしれません。また、まともな会社であれば円キャリーはしないでしょうから、これまでのサムライ債の発行体はおそらくほとんどスワップで為替リスクを回避していると思います。そのかわり最近アイスランドの銀行や東欧諸国の発行しているサムライ債がそのまま円キャリーではないかという説もあります。
厭債害債
2006/11/09 23:26
詳しい解説ありがとうございます。発行体がまともな会社か、という点はすっかり見落としていました。それにしても、イマイチ実態がつかめない分、円キャリーの拡大は不気味ですね
von_yosukeyan
2006/11/12 18:29

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