厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

アクセスカウンタ

zoom RSS 民法772条にさらにこだわってみる

<<   作成日時 : 2007/02/19 21:55   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0

前回の続きです。

ちょっと調べたところでは、婚姻解消後300日以内に生まれた場合で、前夫の子供でないという確信がある場合については、前夫の協力を得て嫡出否認の訴えを起こしてもらうか、親子関係不存在確認の調停を申し立てるようで、その場合どうやら確定するまで出生届は出さないようにというアドバイスが役所からなされているようです。http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000004160

いずれにしてもこれらの結果が出て晴れて前夫の子供でないことが確定した場合は、戸籍上前夫の子供として戸籍に入ることはありませんから、前回私が紹介した読売新聞の記事における条文の紹介の仕方はやはり『誤り』といわざるを得ません。

ただ、上のリンクの記事でも書かれているように、そうした調停や判決で前夫の子供でないことが確定したという事実が戸籍に記載され、しかもそこに前夫の名前まで書かれてしまうとか。うううう・・・。まあ法律関係のトラッキングという意味でわからないわけではないのですが、ちょっと感情を逆なでするような話ではあります。

もうひとつ前回のエントリーで紹介した事件で問題なのは、検察官がこんなこと知らないで大丈夫?ということです。検察官というのは(意外に知られていないことですが)家族関係の確定問題などで「公益代表」として当事者(原告ないし被告)として行動することを定められているケースが多いのです。たとえば

(親権の喪失の宣告)
第八百三十四条 父又は母が、親権を濫用し、又は著しく不行跡であるときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によって、その親権の喪失を宣告することができる。

(特別養子縁組の離縁)
第八百十七条の十 次の各号のいずれにも該当する場合において、養子の利益のため特に必要があると認めるときは、家庭裁判所は、養子、実父母又は検察官の請求により、特別養子縁組の当事者を離縁させることができる。
 一 養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があること。
 二 実父母が相当の監護をすることができること。
2 離縁は、前項の規定による場合のほか、これをすることができない。

(不適法な婚姻の取消し)
第七百四十四条 第七百三十一条から第七百三十六条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。
2 第七百三十二条又は第七百三十三条の規定に違反した婚姻については、当事者の配偶者又は前配偶者も、その取消しを請求することができる

など。

検察官は刑事事件専門というイメージがあるかもしれませんが、実は民事とくに親族関係には深くかかわるのです。それが、民法の規定を知らずに訴追してしまったなんて、しゃれではすまないのです。
あ、あの、自分が司法試験数回受験して受からなかったから腹いせで書いているわけではないので、念のため・・・(汗)

津久井進さんという弁護士さんがこれについて書いているので紹介します。
http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-255.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
検察官は民法が苦手なのか?
検察庁に大チョンボがあったそうです。 ...続きを見る
津久井進の弁護士ノート(ブログ)
2007/02/20 06:41
アサーション権とアサーティブな自己表現
アサーションというのは、状況に応じて適切な自己表現ができることです。我慢して受け身的になるのでも、攻撃的になるのでもなく、相手も自分もさわやかな爽快感を味わえるような、そんな自己表現です。 ...続きを見る
アサーション さわやかな自己表現
2007/02/20 10:32
検察官が民法772条第2項を調べることができなかった事例
私が書いたブログである『性犯罪など その2』 http://supplementary.at.webry.info/200701/article_2.html に ...続きを見る
Transition
2007/06/08 11:24

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
民法772条にさらにこだわってみる 厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる