厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 無警戒さが気になるG7

<<   作成日時 : 2007/04/13 14:41   >>

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G7前にちょっと書いておきたいことがある。今回のG7ではドイツ財務相が欠席、中国の周小川総裁も招請を断ったということなので、為替問題について深い議論が出ないという点でほぼ市場の見方は一致している。

しかしながら、実態としての世界の不均衡問題がますます拡大しているという問題意識は以前にもまして関係者の間で共有され深まっているように思われる。

この問題についてはIMFで米国、中国、EU、サウジ、日本によって「世界経済のリバランス」に関する協議を続けており、あまり報道されていないがG7の翌日14日からのIMF世銀総会で進展状況を報告することになっている。昨年も同じ時期に同じような議論が盛り上がったはずであり、現状の無警戒すぎる為替相場がちょっとしたコメントひとつでショックを受ける可能性は見過ごしてはならないだろう。

さらに2点ほど気になることを付け加えておきたい。

ひとつは、最近の豪ドルやNZドルなど高金利通貨の異常な盛り上がり方である。もちろんこれらの通貨を取引されているかたがたは先刻ご承知のこととも思うが、豪ドルの対円レートは豪ドル対ドルレートとドル円レートとのかけあわせである。例えば豪ドル対ドルが0.8でドル円が120だとすると豪ドル対円レートは0.8x120で96円ということになる。
このことは、円そのものに材料が無くても豪ドル対円のレートに変化がおきうるということである。

これを前提に豪ドル対ドルのプラザ合意(1985年)以降のチャートを見てみよう(冒頭)。次の3点が読み取れるだろう。

1、 0.8を越えて豪ドル高になった期間はきわめて短いこと
2、 0.8を越えたときには警戒感よりもむしろチャートポイントを抜けたというようなユーフォリア状態が生じやすく、短期的には急な豪ドル高が演出されていること。
3、 そして、短期間のユーフォリアのあと「必ず」暴落していること。



もちろん、状況は過去とは大きく異なっているという見方もできる。
通常、自国通貨高は輸出国にとって自国の産品のドル建て価格を上昇させるため、国際競争力を失い、輸出を原動力とした成長にとってマイナス要因となる。それがいずれは金融緩和につながり、通貨の下落につながっていく。しかし十分に高くなったコモディティ価格のもとで、多少の為替要因は従来ほど重要ではなくなっている可能性があるし、今後も強い需要が見込まれる中でさらに通貨を下支えしていく可能性はあるだろう。

しかし、この問題は先に述べたグローバルインバランスの問題と密接にリンクしていることに注意しなければならない。グローバルインバランスの端的な表れは、米国の過剰消費とアジア欧州の過剰貯蓄である。これまで何度か、この問題は通貨調整によって調整を試みられてきたのであり、過去にもこの問題が我慢の限界に来たときは大きな通貨調整が起こっている。この場合の調整とは、まずは米ドル安であろう。米ドル安によって米国民の対外的な購買力を減退させる。これはアジアの輸出国にとってもちろんマイナス要因である。そしてアジアの輸出国の産品が唯一の消費者とも言えるアメリカの人に買ってもらえなくなったとき、一次産品の需要にも変化が生じ、価格にも調整が生じる。このとき豪ドルは豪ドル対ドル、ドル円の両方でやられる可能性がある、ということを頭の片隅においておく必要があるだろう。

二つ目には、季節的要因かもしれないが、著名ストラテジストたちが「不均衡の調整」を口をそろえて言い始めたということである。私がここ数日で見聞きしただけでもスティーブン・ローチ氏(モルガンスタンレー)、ジョナサン・ウィルモット氏(CSFB)、ジム・オニール(ゴールドマン)などが積極的に語り始めている。(もっとも彼らのトラックレコードが優れているかどうかは別問題であるが)。この辺の話は経済ファンダメンタルではなくきわめて政治的問題である、ということに注意しておいたほうがいい。したがって、米政権の関係者としばしば面談を持つ機会のある方々のお話はあまり軽視すべきではないのである。

一応イベント前に忘れないためにメモ書きですが。

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