厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 金融センターへの道のり

<<   作成日時 : 2007/04/25 21:57   >>

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日本(東京)がちゃんとした金融センターになれるかどうか、ある外国人(日本在住20年)のかたと議論した。一致したのは規制がいまだにきつすぎるということ、日本の金融がいまだに「労働集約的」な面が多いということで、これらが足かせとなるということだった。日本は労働集約的なわりには(というかだからこそ)収益単位あたりの労働コストという意識が希薄である。彼はひとつの例として、たとえば債券取引における受け渡し金額の1円(あるいは一セント)に拘泥する事務部門を上げていた。もちろん正しいに越したことは無いが、こういうのは端数処理に基づくようなものでミスともいえないケースが多い。そしてそういうミスが発生した場合それを修正するためのコストとメリット、そのミスをミスとして受け入れて先に進んでいくリスクとメリットといったものをきちんと比較考量するべきなのだと思う。

1円の差額にこだわる根底にある思想は、そういうミスを許してしまうともっとひどいミスにつながるから、とかそういうミスをミスとも思わない「思想」がゆるせないということで、とりあえずシバいておく必要があるというものだろう。しかし企業経営的には実態的に意味のあるミスだけが修正されるべきであって、意味の無いことに無駄な資源を使うというマインドこそ日本の弱点といえる。実際、企業決算を見るとき1円単位はおろか1000円単位で数字をどうのこうのと見る人はいないだろう。これは以前に柳沢発言などの揚げ足取りで指摘したことにも通じる、我々の弱点だとおもう。

潔癖さは美徳であると同時に悪徳でもある。とりわけ時代が速度と効率を要求しているのであり「清濁あわせのむ」ことでそれが実現できるのであれば、許容される範囲でそうすべきだろう。半分冗談だと思う(冗談だと信じたい)が、1円単位で取引先との決済金額が自社システムとマッチしなかったその会社の人は、そのつど本社(海外)の了承を得て1円を顧客に上乗せして支払ってそれを記録に残しておいたようだ。一社で20円ぐらいになったそうである。そうしたら、当局の検査のときに「この20円は『損失補てん』じゃあないんですか?」と指摘を受けたそうだ…冗談だと思いたい。

(これまで散々人の揚げ足取りをしてきたワタクシがこの業界にふさわしいのか?という鋭いツッコミはご容赦)。

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内 容 ニックネーム/日時
支店勘定はそれこそ徹夜の覚悟で1円まで合わせるけれど、何兆円もの不良債権を作っちゃう経営の勘定ミス。翌日物金利を精密に誘導するためにオペを打ちまくる日銀。致命的ミスを避ける程度のリスク管理で十分だし、ある程度の振れを容認すれば大らかにオペできるのに、枝葉末節に拘泥して大局を見失いがちになるのがわが日本国の風土であるとするなら、金融立国を標榜するのは自己矛盾ではないのかと思うのは余りにも悲観的過ぎますかね(苦笑)。ロンドンに駐在中、某英国人インベストメントバンカーに「文化的には日本人に投資銀行業務は無理だよ」と言われました。また、某日系金融息間の英国人チーフストラテジストに「僕の日本人の部下は分析も完璧、課題の提示も完璧。でも、できないことが一つだけある。それは決断すること。だから、僕の仕事は彼らに代わって決断することなんだ」と。暗い話ですみません。
本石町日記
2007/04/26 01:05
本石町さんまいどです。きょうも役員と話していて彼もコンプライアンス過敏な日本の状況を極めて憂えていることがわかりました。きわめて平均的日本人エグゼクティブとおもわれる彼の口からそのような言葉が聞けた以上、おそらく多くの同じような立場の人々も同じ感覚をお持ちなのだろうと思いました。まさに金融庁などのやっていることも枝葉末節といえなくもありませんが、それをさも大事のように大々的に煽ってしまうのが一部メディアの悪いところです。
ちなみに私のように「分析はいいかげん、課題の提示はなってない」人間ができることは「経験」という名のドタ勘でなにかを決めていくことしかないのかもしれないですね(汗)。その意味で自分の存在意義を無理やり納得させることにします(笑)。
厭債害債
2007/04/26 23:17

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