厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS JALの決算‐微妙な味わい

<<   作成日時 : 2007/05/08 00:27   >>

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連休前にJALが2006年度決算を発表し、当初30億円程度の黒字予想だったのが結果的に160億円超の純損失。機関投資家の方々でも連休中ばたばたされていたところが多いのではないでしょうか?
この内容はヘッドラインほど悪くないというのはすでにご存知のとおりです。実際リストラの効果などで、増収増益。赤字の原因は、予定していた「繰延税金資産」の計上を会計士が承認せず、取り崩しせざるを得なかったことにあります。資産が消えるということは要するに損失ということです。
この繰延税金資産ですが、業界のかたがたには釈迦に説法ですが、本来損失だけれど税法上費用として落とせない(つまり有税での計上になってしまう)損失について、将来税金が還付されることを見越してその税金分を資産計上するという税効果会計のテクニックです。その資産が増える分だけ当期の損が減るという仕組み。債務超過かどうかという瀬戸際では結構重要な問題です。
しかし当然のことながら、むやみやたらと認められないわけでして、将来利益を出して税金を払えるときがきたときに相殺する、というのが大前提。つまり将来の収益見通しがきっちりしていなければ会計士としても認めるわけにいきません。今回は会計士が将来収益計画に疑念ありとして繰延税金資産を認めなかったことからこういう事態になりました。

2006年度通期黒字についてはかなり強くコミットしていただけに、いかなる理由であれ赤字となったことで、やはり「破綻懸念先」に分類したところも多いのではないかと思われます。原油高基調で増収増益となった経営努力をどう評価するかという問題がありますが、それでもなお会計士が繰延税金資産の計上を認めなかった背景をもう少しじっくりと見てみる必要があるかもしれません。

前のエントリーでいろいろ書きましたが、アメリカの航空会社に乗りなれた身としては、JALの客室乗務員の質はそれでも天女のように感じます。ただ、一部乗客への過剰なサービスを維持するために会社ごとつぶすような事態は避けてもらいたいと思う次第。安全も重要なポイントですし。

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