厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS ギリシャで売れる怪しげな仕組みローン

<<   作成日時 : 2007/06/04 02:12   >>

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金曜日のFTに出ていた記事("Bearing gifts")ですが、ギリシャでJPモルガンがヘッジファンドと絡んだ仕組みローン(Private Placement)が、投資家である同国の年金基金に損失を与えたとして問題になっているようです。この仕組みは、以前のエントリーでも紹介したおなじみのイールドカーブの形に賭けるもので、カーブがフラット化すると損失をこうむるというタイプのものだそうです(いわゆるCMSスティープナーが組み込まれている)。
興味深いのはこれらのPrivate Placementの発行体すなわち名目上の借り手がほとんどギリシャ政府だということです。これの背景にはギリシャで年金基金のポートにおける資産分散が著しく制限されていて、77%以上ギリシャの国債(あるいは政府の発行する証券)を保有しなければならないとされているとか。このため、リターンをあげるために総じて仕組み債などへ投資するインセンティブが高いといわれます。ギリシャ政府としてもファンディングコスト節約のためにこういう仕組みに乗りやすい。しかも驚くべきことに、発行体のほうまでカーブのリスクをとっていると、記事からは推測されます。その中で一部の投資銀行やヘッジファンドがおいしい汁を吸っていたということが問題になり議会までまきこむ大きな問題となっているようです。
今回のケースでは、明らかに公正価値より高くこうした仕組み債を売りつけていたことが明らかとなり、JPモルガンなどが補填または売価での買い戻しを約束するということになったようです。
この事例からの教訓は、時代遅れの規制がそれに乗じた不当な取引の温床となると同時に、時代に即した監督の不存在が問題を食い止められない原因でもある、ということです。20年前の日本もまあ似たような状態でしたね。

それにしても、国家レベルの無知に付け込んでここまでやれる会社もさすがというべきか。

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