厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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<<   作成日時 : 2007/08/10 08:25   >>

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間の悪さを(某中央銀行並みに)全面に押し出しているワタクシです。前回米国が利下げしないというエントリーを書いたとたんに世界的な信用収縮表面化(汗)。ああ・・。

まあ趣旨は変えるつもりはありませんが、流動性の問題は今後もかなりの規模で取り組まなければならない課題のようです。

ここ数日起こっていることは、一言で言えば「どこか大きいところがとんだ」ということでしょう。ポジションの猛烈なアンワインドが株で起きている。この方のブログに詳しいのですか、そちらからの引用で例えば http://www.ewarrant.co.jp/japan/gsitm/nav/nav_gsus130308.html。(それにしてもかなりお詳しい方ですね)。
要するにマーケットニュートラルと呼ばれていたものがぜんぜんマーケットニュートラルじゃなくなっていて、完全にお手上げ状態。3シグマ状態が2日続いたとか言い訳してますが、まさかファンド作るときにファットテールとか考えて無かったとかそんなことないですよね。統計学的にはありえないとかいうのはマーケットでは言い訳にならない(っていうか実際にあるんだからさぁ)ってこと肝に銘じてくれたかなぁ・・・とそういうプログラムを書けない文系のワタクシは悪態をついてみる。

で、こういうことが起こるのですから、投資における究極の安全装置は「流動性」すなわちかならずキャッシュに変えられるという仕組みです。これさえあれば見切り千両、で損を食い止めることができますが、サブプライム関連のCDOなどは売却を前提にしていないために、この安全装置をそもそも用意していなかったということです。逃げられない。売れないものを売りに行くとどういうことになるかは多くの方がブック●フで経験されていると思います。数千円で買った新品同様のちょっと手垢のついた専門書が5円になります。

昨夜はBNPパリバのファンド(16億ユーロ)の解約停止が話題になってました。ブルンバーグによると「パーペスト・ダイナミック・ABS」「BNPParibas ABS Euribor」「BNPParibas ABS EONIA」という3つだそうで、このうちEuribor とEONIAはご存知ユーロの代表的短期インターバンク金利指標。なるほど、最近短期金利を異常に取りあがっていたわけですな。ただ、ECBの供給額は945億ユーロですから、結構あちこちで炸裂しているのだろうなと想像できます。これからもしばらくは毎日のように供給オペでしのいでいくのでしょうか?

8日あたりには米国を中心に社債の発行がうまく行ったから、問題が一旦収まったと見た人もいたようですが、物事には表裏がありますね。そもそもこの日の社債発行額は相当大量だった。シティーグループをはじめとする主だった投資銀行などは、6月にもサブプライム問題が再燃したとたんにサムライ債を出してましたね。彼らは問題がある程度見えているので、クレジットクランチがくることを予測できていたはずです。しかもCDOなどを売りまくった張本人ですから、プライムブローカーとして証券ブローカーとして資金の手当てをつけておかなければならないのは明らかでした。そして7日にはベアスターンズ(T+245!!)が22.5億ドル、8日にはシティが26億ドル、メリルが27.5億ドルなどかなりの額を調達しました。しかもすべてCDSとの比較が容易な5年債(投資家との議論が容易になります)でCDSよりも割安な水準です。CDSはお金としては使えませんから、何とかしてキャッシュを確保しなければならないという切実な感じが伝わってくるのはワタクシだけでしょうか?その意味でまだ色々崩壊事例が出てくることを予想すべきなのだと思います。

ただ救いはこうやって当事者が自力で何とかしようとしており、当局も流動性の供給で側面支援するという形が見えたことです。まだメインシナリオは大きなメルトダウンには至らない、と思っています。

日銀はやりにくくなりましたね。海外中銀が一応流動性対応をやっている状況で、利上げをしてしまうと、ブラックマンデーのときのブンデスバンクみたいに何らかの引き金を引いてしまうことにもなりかねません。はっきりいって物事の展開の予測がつかなさ過ぎますからね。

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
某金融新聞並みに、でも結構かと(笑)。
この一件、影響は軽微との論説が大勢だったように思いますが、エコノミストはまだ許されるでしょう。実体経済への影響は未知数だから。しかしストラテジストはバツが悪いというか、ハズレでしょうね。市場は反応してしまったのだし、それが正解になったから。
私もこの2週間余りで、間の悪い某中央銀行がどのようにうごめくのか、注目したいと思っております(ネタネタ♪)。
・・・みたいな。
2007/08/10 22:23
…みたいな。さん、いつもお世話になっております(笑)。今回の事件は「信用」というものの本質を改めて考える良いきっかけだと思っております。技術ではカバーできない本源的価値を無視した与信は必ずしっぺ返しをくらう。
某中央銀行ネタの作品、期待しております。(とみに最近、師匠絶好調ですからね)。
厭債害債
2007/08/11 11:56
更新おつかれです。
前半、面白かったです。笑ってしまいました。
いろんな事がこのところ見えてきて振り回されて大変ですね。
僕は、もう少し、ボケを学んでみようかと思います。
マスオカ
2007/08/11 23:14
マスオカさん、コメントありがとうございます。いえ、あの、本人はボケかましてるつもりなく結構真面目に書いてるんですが(大汗)。最近の状況はある意味スリリングです。長い間低ボラティリティーのぬるま湯に浸かっていた市場が一気に緊迫しましたし、やはりこれまでが異常だったというのが当局の感覚であり、市場にある程度の淘汰を求めているのだと思いますね。
厭債害債
2007/08/12 07:06
更新おつかれさまです。
ごめんなさい。
私がアホなので言葉が足りなかったようです。
申し訳ありません。
真面目に書いていただいている事が分かるから私も必ずブログを見ています。がんばってください。
ブログにコメントを送る人間がコメントの性質を理解していない。つまり、私の責任です。
ごめんなさい。
日銀の間の悪さのご指摘(いつも間が悪いと言われていますし、私も計画が失敗する事が目につくような気がします)に笑ってしまいましたと申し上げたつもりです。それ以後は、示唆に富むご指摘です。話の中にはウイットというかユーモアを含めた話の進め方があり、それが出来る事はよい事だと思います。僕にはまだ出来ないので羨ましいなあというコメントを送ったつもりでした。
お返事頂いた事で、当局の感覚である市場がある程度の淘汰を求めているとうのは私には重要なご指摘を頂いたと思います。
マスオカ
2007/08/12 23:33
マスオカさん、かえってお気を使わせてしまったようで申し訳ありません。私も冗談ですのでお気遣いなく。励ましのお言葉ありがとうございました。ほかのかたがたの専門的な知見にはなかなか届きませんが、できるだけ自分の立場で物事を捉えて意見を述べていくことが、全体としてのネットやブログの世界でのフェアな意見醸成に役立つのではないかという考えでやっております。これからもご忌憚なき書き込みやご意見お待ちしております。
厭債害債
2007/08/13 00:19
冗談だとわかってほっとしました。
これからも応援しています。
マスオカ
2007/08/13 22:50

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