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前々からおかしいと思っていたことが多少確認された形となりました。ブルンバーグからの孫引きですが、格付け会社のひとつFitch(フィッチ)社が出したレポートによると、昨年実行された住宅ローンのうち実行後6ヶ月以内にデフォルトとなったものから45件のローンを抽出して調べたところ、三分の二(つまり30件ほど)は借主が居住の意思について嘘をついていた(つまり住むつもりもないのに家を買いローンを借りた)、ということです。 (以下引用) 米サブプライムローンの不履行、借り手の不正行為も要因−フィッチ 2007-11-28 19:35 (New York) 【記者:Jody Shenn】 11月28日(ブルームバーグ):格付け会社フィッチ・レーティングスによ ると、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの借り手の不正行為がここ数年、予想を上回る高水準のデフォルト(債務不履行)件数の重大な要因になっている。 フィッチが28日発表したリポートによると、昨年証券化され半年以内にデ フォルトしたローン45件の書類を調べたところ、その3分の2が、予定もない のに住宅に住む計画だとして居住情報を偽っていた。また「ほぼすべての書類」で、金融機関が借り手の財務状況について何らかの不正行為または虚偽の報告をしていたことがうかがえる内容だった。 フィッチのアナリスト、グレン・コステロ氏やダイアン・ペンドレー氏らは「これは非常に限られたサンプルだということを承知しているが、今回の調査結果はこうした実態の傾向や規模を示唆している」と指摘している。 リポートによると、サブプライムローンのデフォルトはここ数年、予想される水準を最大25%上回っており、借り手の不正行為や金融機関のお粗末な融資慣行がその要因の一端になっている可能性がある。ただ、住宅価格下落がデフォルトの最大の要因だと、フィッチはこれまでに認めている。 原題:Subprime Loan Defaults Hastened by Borrower Fraud, Fitch Says(抜粋) {NXTW NSN JS8H081A1I4J <GO>} --Editor: Bostick. (引用おわり) そもそも多少住宅価格が下がったからといって急激にデフォルト率が上がるって言うのがおかしいと思いませんか?はじめから下がったらデフォルトするつもりだったとしか思えません。Case−Shiller住宅指数がマイナスに転じ始めてからまだ1年も経っていない。はじめから住宅の値上がりを前提に投機を行い、うまくいけば値上がり益(元値がでかいから利益もでかい、しかも金は借りられる)を得て、失敗すれば金を払わないでデフォルト。その場合も家を手放せば債務から開放される(ノンリコース)。そういう仕組みで、投機的な住宅投資が数多く行われていた可能性が強いと感じます。その過程で多くの架空の(実需を伴わない)ローン契約が作成された可能性があります。 ワタクシはもともとサブプライムとよばれる層に対するローンのうち相当の部分が「作成契約」ではなかったかと疑っています。そういうことを行うインセンティブが米国のサブプライムローンと証券化の仕組みの中に組み込まれているのです。今回のサブプライム騒動は「広い層の人々に住宅が与えられるようになるくらいすばらしく成功した米国経済がちょっと行き過ぎてバブルが生じた」という見方が通説でしょうが、そういうボトムアップアプローチではなく投資家の視点からトップダウンで見てみると、違った風景が見えてきます。 まず世界的な低金利状況で運用難のお金がジャブジャブしていたという状況がありました。投資家からなにか有利な運用はないか、という相談を受けた投資銀行が、それまでも恒常的に国債をアウトパフォームしてきたモーゲージ市場に注目します。しかし通常のモーゲージではかなり効率化が進みすぎて余計にフィーを取れる余地が少ない。そこで高金利モーゲージというカテゴリーとして、信用リスクの高い原資産を組み込むことを思いつきます。証券化手法はすでに進んでいましたから、それを使えばサブプライムもトリプルAにすることが出来る。となれば「原資産」を作る必要があります。あくまでも想像ですが、少なくともサブプライムローンの一部は貸し手の側が積極的だった。それは原資産を作れば組成して投資家に販売できることが明確だったからです。そして今回のニュースに現れたように極端な例ではもともと存在しない需要をベースにサブプライムローンが作られてしまった(「作成契約」)のではないか思いました。それだけの強い需要があったことは私たちも感じていました。 値上がりしているうちはとにかく全員がハッピーです。ローンを借りて住んだ人、ローンを借りて投機したひとはいうまでもありません。ローンオリジネーターはビジネスが伸びているうちはどんどんフィーが入ってくる。組成側も投資家からどんどんフィーが入ってくる。投資家はそこそこ高い利回りを得られる。この中においては架空のローン契約すら、いや架空のものを作り出すことでみんなに便益をもたらすわけです。この状況で投資銀行からもっと作れといわれたオリジネーターが架空契約をしなかったという保証はないでしょう。 私がアメリカに住み始めてテレビを見たとき最初ちょっと面白いと思ったコマーシャルがあります。ある銀行の住宅ローンのTVコマーシャルです。ムーディーな音楽をバックにネグリジェを着た奥さんが別の部屋にいる夫にドア越しに熱い愛の言葉をたくさんささやいている。で、ドアが開けられると、中では夫が目を血走らせて住宅ローン申し込みの書類を作るのに悪戦苦闘している。いかに書類作成が大変であり、そしてこの銀行はそういうのをもう少し簡単に出来ますよっていうことを訴えるコマーシャルでした。本来アメリカの住宅ローンを申し込むというのは結構大変な仕事だったようです。ところがこれをサブプライム層に貸し出そうとすると当然No−Docとかそういういい加減な審査にならざるを得ない。これを反対側からみれば、貸し出し業者が書類を調えて適当な人間にサインさせさえすれば(そもそも審査しないんですから)ローンが成り立ってしまう。その適当な人間が必ずしも適法な社会保障番号を持っていたりする必要すらないでしょう。(その番号すらいい加減でありえます。なにせはじめからデフォルトする予定ですから)。 このレポートの結論はもちろんフィッチも認めているとおり「限られたサンプル」によるものであり、一般化するにはもう少し慎重な検討を要すると思われますが、同じレポートでは想定されたデフォルト率を越えた部分の少なくとも4分の1は債務者の詐欺または酷い貸し出し実務によるものと述べているようです。そしてこの結論はこの後の「債務者を救済すべきか」という米国内議論に大きな影響を与えかねないでしょう。 これと合わせて考えたいのは、昨今の米国経済を取り巻く状況です。感謝祭後の売り上げはそこそこ良かったみたいですし、そもそもまだ失業率も低く賃金も高い。ドル安で輸出業も潤っている。「作成契約」が結構多かったとすれば困るのはせいぜい不動産業者ぐらいでしょう。そもそもCase−Shiller指数のレベルは1999年末から80%も上です。殆どの人がまだまだ潤っている。今後落ちるとしても、本来投機やセカンドモーゲージないしホームエクイティーで浪費でもしてない限り、そして金利がそこそこ下がってくれれば、それほど困らないでしょう。もともと家を持つようなレベルの所得がなかった人々に対し、夢を見させただけであり、彼らは家を出てまたもとの暮らしに戻ればいいだけで、消費にそれほど影響が出るとは思いません。そして、もしこのレポートにあるように架空のローンを使って行った損の出にくい投機が失敗しただけだとすれば、アメリカの実態経済にはそれほど被害はないはず。一方で損失はやはり広くアメリカの一部金融を含むとはいえそれ以外の世界がかぶらされてしまったのでしょう。 当事者たちが意図したかどうかは別として、結局損失を世界中にばら撒いたわけです。しかしこれを非難するのはたやすいのですが、こういう仕組みすら作れないようなわが国では、金融立国など遠い夢であろうというのがワタクシの実感です。金融で儲けるということは誰かに損を押し付けたり誰かが本来受け取るべき利益を掠めるという面が多少なりともあるのですから。 |
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「亀田」が「横綱」と同日に会見 “風よけ”狙う?
プロボクシング世界戦での反則行為で処分を受けた亀田大毅選手(18)=協栄=が、30日午後2時に都内で謝罪会見を開くことが明らかになった。だが、同日午後には大相撲の横綱朝青龍も謝罪会見を開くことが決まっている。横綱を“風よけ”に世間の注目を分散させる形となり、批判も出そうだ。 大毅選手は10月11日に行われた世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチで王者、内藤大助選手(宮田)を抱えて投げ飛ばすなど、過度の反則行為を繰り返し、日本ボクシングコミッション(JBC)から... ...続きを見る |
☆shaniner☆ 2007/11/30 00:23 |
米シティとスイスUBS、サブプライム問題で損失計上へ
米金融最大手シティグループ(Citigroup)とスイスの銀行大手UBSは1日、米国の低所得者向け住宅融資(サブプライムローン)の影響により、第3四半期決算に損失を計上すると発表した。 シティグループは、第3四半期の純利益が前年同期比60%の減益になると発表、チャールズ・プリンス(Charles Prince)会長兼CEOは「異常事態」だと語り、今後数か月で改善していくとした。 一方、UBSは、今年初めに閉鎖されたヘッジ・ファンド「Dillon Read Capital」から... ...続きを見る |
サブプライムローンって? 2008/04/02 17:03 |
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おはようございます。 |
フレッド 2007/11/30 09:58 |
はじめてコメントします.いつも興味深く読ませていただいています. |
割るトレード 2007/12/01 14:04 |
フレッドさん、コメントありがとうございます。さすがに金融業界の不振とそこからくる貸し渋りみたいな問題がいずれ効いてくるかも知れません。ただ、外国のSWFなどに見られる資本還流なども含めて考えると、米国景気はめちゃくちゃ悲観するべきではないのかと思ったりします。 |
厭債害債 2007/12/02 00:40 |
割るトレードさん、コメントありがとうございます。今回の問題の波及するところとしてクレジットカードなどほかの債権の延滞が増えるのではないか、ということで、そうなればより広い範囲の証券化商品が傷んでくる可能性もあるかな、と思います。 |
厭債害債 2007/12/02 00:45 |
以下のサイトで、サブプライムの詐欺のストラクチャード・ファイナンスと詐欺貸付禁止法案動向を紹介する書籍を見つけました。 |
yuki 2007/12/17 18:53 |
(続き) |
yuki 2007/12/17 18:54 |
(続き) |
yuki 2007/12/17 18:55 |
yukiさん、コメントありがとうございます。 |
厭債害債 2007/12/28 11:04 |
私も住宅mortgageに,ノンリコース条項が入っているようには思えません.免責条項ですか.確認されましたか?金融機関は,住宅価格がローン元本より値下がっていたら,資産認識で,毎期毀損部分を評価替えし,さらに追加資本が必要になります.結果として,short saleやdeed in lieu of foreclosureはありますが,それがnon recourseとは異なりますし.non recouserはSPEを絡めてするファイナンス手法ではないでしょうか. |
ノンリコース 2007/12/30 18:00 |
はじめまして。通りすがりのものです。ご指摘の件、全くそのとおりです。バカな日本のマスコミは欧米の住宅ローンがノンリコースローンだということだけを取り出して「すばらしい制度」「日本も早くそのような制度を取り入れるべきである」などといった論調で書きますが、ノンリコースローンがモラルハザードを誘発する仕組みを内包しており、その結果サブプライムローン問題が発生したことを全く理解していないとしか考えられません。 |
通りすがり 2008/03/09 23:03 |
通りすがりさん、コメントありがとうございます。まさにモラルハザードを「意図的に」起こしたのかもしれません。 |
厭債害債 2008/03/12 11:48 |
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