厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS ちょっとした風向きの変化

<<   作成日時 : 2007/12/25 19:47   >>

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クリスマス前だというのに金融界ではいろいろなニュースが出ていました。ワタクシも多少はフォローしていましたがなかなか全部拾い切れません。そのなかでやや風向きの変化を感じさせるのは、以前「飛ばしじゃないか」とこきおろした「スーパーSIV(M−LEC)=証券化商品買取機構」構想がご破算になったことです。ワタクシが言うまでもないくらい当初よりアメリカでもビル・グロスやウォーレン・バフェットなど一流の投資家たちが口をそろえて非難していたスキームでして、結局もっともまっとうなSIVの連結化という結論に落ち着いたところがさすが、という感じです。なにせ日本の金融危機のときはこの結論が出るまで相当の時間を経過したため毀損がどんどん進んだという苦い経験がありますから、これだけのスピードでまっとうな結論を出したというのは「グッドニュース」です。

一部のメディアでは「これで解決は程遠くなった」というニュアンスで書かれていますが、実際は大手金融機関がSIV連結で腹をくくり、それによって生じる資本の毀損にそなえて外部から調達することにし、当面それについてのめどが立ったということを意味することですから、中期的にはまだまだ騒ぎはありますが、当面は難所をクリアしたということです。しかも中央銀行が連携してドルのファンディング問題に当たっており、LIBORの水準も以前よりましになっています。状況を客観的に見る限り、以前よりは良くなっているといえるでしょう。

ただ一部には懸念すべき材料もあります。いちカイにヤリさんが厳しく指摘されているように、某投資銀行についてはその調達のやり方があまりにも強引というか無理筋の感じがありますね。

一連の国富ファンドと大手欧米金融機関という組み合わせのなかで、完全に国富ファンドがまかない切れていないこと(そして結構下位の株主に割当増資していて上位の株主には割り当てられていないこと)、決算発表(すなわちこれだけ損を出す代わりこれだけ増資するよというわかりやすい話)とセットになっていないこと、普通株のしかもディスカウント発行というえらい生々しいもので調達していること、などがちょっと注目を引いてしまいます。真相は部外者には計り知れませんが、「時間がない」というキーワードで捉えるとしっくり来るのではないでしょうか。

したがって、全体としては好転しつつある状況ですが、個別企業や案件についてはまだまだ要注意と言えるのではないかと思えるこのごろです。

ところで、米国の11月の個人消費は予想以上に堅調だったようです。サブプライムの影響は時差を置いて出てくるとしても、インフレも上昇しつつある感じですし、あまりすぐに政策金利が下がると思い込まないほうがいいような気がしています。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
セルサイドは山場を越したと思いますが、シティや年金基金等のバイサイドはまだまだじゃないでしょうか。
シティの場合、目処が立ったと言うより、やらざるを得ないところまで追い込まれたように感じます。Tier1キャピタル923.7億ドルに対して、本体とSIVで抱えるCDO等のアセットが大き過ぎるように思いますが。
らいむらいと
2007/12/25 20:14
らいむらいとさん、コメントありがとうございます。当面は、ということであって、ご指摘のとおり本質的にはまだまだ、だと思います。こうやって少しずつだましながらやるしかないということでしょうね。
厭債害債
2007/12/27 15:51

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