厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 現代のアイロニー

<<   作成日時 : 2007/12/11 22:59   >>

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いつもお世話になっているどらめもんさんのところ(過去ログの12/10付けのところです)で日銀の水野審議委員の11月中旬の講演要旨が紹介されておりまして、どらめもんさんも最後のところ(日本においてきちんとしたリスクマネーが育たないことについての問題提起ですね)がなかなかよろしい、という評価をされております。私もその意見には深くうなずくところです。

とはいえ年金基金や機関投資家といわれる人々の頭の中には最近コンプライアンスだのガバナンスだの統制だのという言葉がそれこそ未消化(そう、未消化!)状況で詰まっているわけでして、いきなりリスクマネーといわれましてもですなぁというのが正直な感想だったのではないかと思います。もちろんリスクテイクすることと精緻なリスク管理をすることはまったく矛盾しないのですが、最近の事例では、精緻なリスク管理していたはずの金融機関が危なくなったあげく、ガバナンスなど殆ど期待できないような究極のリスクテイカーの助けを仰いでしまう。これもまた現代のアイロニーといった趣ですね。

もともとサブプライム問題がバーゼルIIの規制から起こったのではないかという指摘(ぐっちーさんなど)にも見られるように、いろいろな規制というのはどこかに無理とそれに対する解決策へのインセンティブを産み、それが一般化されることで妙なポジションの偏りを産むことが多いのです。証券化商品の損もバーゼルIIのルールに則った最上級格付けへの投資であるということがポイントでした。社内ルールで一定の基準を満たせば自動的に投資がOKになりえた案件も多いでしょう。もともとバーゼルIIが金融のシステミックリスクを予防するためのものであることを考えると、きわめて皮肉な結末になっています。あえて暴論であることを承知で言わせていただくと、規制、ガバナンス、コンプライアンス、こういったものの限界を知りそれに過度に縛り付けない(あくまで実際の合理性を重視する)姿勢が規制監督の側にも求められるのではないかと思います。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
誰かが「この信号は渡れるよ」と言っていて、『あの人が渡れると言ってるんだから渡れるんだろう』とみんなで渡ろうとしたらそろって車にはねられたといった図式でしょうか・・・。

第三者機関の格付けや規制はあくまでも参考情報の一つでしかない筈なのですが、「これを信頼して行動すれば、少なくともこける時はみんな一緒だ」という横並び意識や、一人でなく全員で転んだ時の方が社会(政治)的救済が入りやすいといった計算もどこかにあったのでしょうか。(関連金融機関に)
名無之直人
2007/12/12 09:55
名無之直人さん、コメントありがとうございます。まったくご指摘のとおりなのでしょう。ただ、格付けを本当に参考情報のひとつでしかないと言い切ることは、社債市場の流動性を相当損ないそうなので、だれもなかなか強く言い出せないのですね。
厭債害債
2007/12/14 23:13

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