厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS アブダビが資金調達?(追記あり)

<<   作成日時 : 2007/12/17 23:40   >>

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今朝からのどに刺さった小骨のように気になる記事
(引用開始)
BN 19:20 国際協力銀:アブダビ石油公社に30億ドル融資へ−UAEと関係強化
【記者:山中めぐみ、岡田雄至】
12月17日(ブルームバーグ):政府系金融機関の国際協力銀行は、アラブ首
長国連邦(UAE)のアブダビ石油公社に30億ドル(3400億円)規模の資金を融
資する。融資実行で日本にとってサウジアラビアに次いで2番目の輸入先である
UAEとの関係強化を図り、原油供給の安定化につなげたい考えだ。

  アブダビ石油公社は、調達した資金を原油増産などに投資する見通し。また、
返済には、コスモ石油など日本の石油会社が支払う原油の購入代金が充てられる。
交渉に近い複数の関係者が、契約締結前に匿名を条件に明らかにした。みずほフ
ィナンシャルグループなど他の国内銀行も融資に協力する。

  みずほ証券の塩田英俊アナリストは「長い目で見た場合、安定供給に資する
契約だ。UAEにとっても、長期的に顧客を確保できるというメリットがあるの
ではないか」と指摘する。

  融資契約は週内にも都内で締結される予定。調印式には、ムハンマド・ビ
ン・ナヒヤーン・ザーイド・アブダビ皇太子とともに来日中のアブダビ石油公社
のユーセフ・オメール総裁らが参加する見通しだ。国際協力銀の広報担当、西崎
隆太郎氏およびドバイのアブダビ石油公社当局者はいずれもノーコメントとして
いる。

  石油輸出国機構(OPEC)加盟国中4位の生産量を持つUAEは、日本の
輸入量の25%をまかなう。また、アブダビ国営の国際石油投資会社(IPIC)
は10月、産油国との関係強化を狙うコスモ石油の第三者割当増資を引き受け、約
2割の株式を取得し筆頭株主となった。

--Editor:Yoshito Okubo,Hitoshi Sugimoto
(引用おわり)

ちなみにJBICの金利は以下のとおりになっております。
http://www.jbic.go.jp/japanese/finance/standard/A53/auto/index.htm

おそらく性質上資源開発の特別金利が適用になりそうな案件(間違っていたらごめんなさい)ですが、だとすると、アブダビ石油公社はLIBORフラットで調達できる。
すでに報道されているとおり、国富ファンドのひとつであるアブダビ投資庁がシティに投資しており、今回の金額はその半分ぐらいでしょうか。アブダビという国全体でみればこの金額部分についてはLIBORで調達し3年間はシティから受け取る11%との差額で鞘を抜ける。為替リスクを負って調達をスワップした円でやれば為替リスクは負うものの、さらに鞘が抜けるかもしれない。あらゆる収益機会を利用してきてますなぁという感じです。日本の立場の弱さを利用して有利なファンディングまで利用してきているわけです。しかしそもそもお金が有り余る国が行う調達活動はいったいどういう意味があるのか?

そのうえ、この報道によれば返済原資は石油会社の原油購入代金だということですから、ショートカットしていうなら原油で払う、ということです。日本の某石油会社への出資も今回のお話とセットならばなかなかうまいとしか言いようがないですね。詳しい条件などがわからないのでこれ以上のコメントは避けますが、これだけのお金を国内ではなく、激しく潤っているはずの産油国にささげなければならない状況というのは、ちょっと考えさせられるものがありますね。

いくつかの驚きと邪推を並べると次のようなことになりますが、
なぜこれがプロジェクトへの投資ではなく直接石油公社への融資の形をとるのか?
国際協力銀行ってこんなに資金があったのか?
邦銀も一緒にお金を出すようだが、同じような金利で出すのか?
SIVへはさすがに投資できなかった邦銀のせめてもの「しるし」だったのか?
アブダビはそもそもお金が有り余っているのに調達する意味はどこにあるのか?
アブダビがSIVなどややこしいところに投資したら、結果的に迂回ルートでの国際協力スキームということなのか?

すみません、いろいろ勉強不足ではっきりしたことがわかりません。いろいろなぞが深まりますね。

12月24日追記
いつも詳しいツッコミをいただいているvon_yosukeyanさんから本件についても解説と批判をいただきました。ありがとうございます。くわしくはここ
ひとこと弁解しておくと、やっぱり全部国のお金だし内部統制などあってないようなものだろうし、お金に色がついていないから・・・。たしかにこの金利で借りられるなら、自己資金があっても借りるのだろうとおもいます。

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
真相がわからないので,友だちの友だちは友だちだということでお茶を濁しておきましょう。となるとアルカイダの友人の友人である某法相の立場はないわけですが…お後がよろしいようで,ダッシュで退散であります。
EURO SELLER
2007/12/18 01:19
石油さえ得られるなら…福田首相、官邸で民間事業署名
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=93952&servcode=A00&sectcode=A00

こちらの記事だと、何となくわかる気がする。
K
2007/12/18 17:44
EURO SELLERさんどうもです。今回はちょうど用心の来日にあわせた発表という感じがありますが、まあいずれにしても日本の弱い立場がまた浮き彫りになった感じですかね。

kさん、情報ありがとうございます。日本政府の意図としてはそうなんでしょうね。でもお金に色がないから使途が制限されていても結局その分どこか別の目的に使えるお金が増える、ということでしょうかね。
厭債害債
2007/12/19 07:02
興味深い話ですね。苦しい立場なりに「サブプライム問題が原油高の原因にもなっているのに、せめてもう少しマシなものに直接出資させてよ」とアメリカに対して当て付け?を匂わせているとか??それにしてもSIVへの出資断れるのか心配です。邦銀トップにもキタオさんぐらいコワモテの人がいればいいんですが・・。
通りすがりの者
2007/12/19 20:37
通りすがりの者さん、コメントありがとうございます。別のエントリーであげようと思っていますが、SIVへの出資要請をきっかけに米銀主要行の議決権10%よこせぐらいの条件闘争は必要なんではないかなとおもいます。ただ断るのでは芸がなさすぎかも。
厭債害債
2007/12/19 23:50
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20071214/143130/
計算上は、シティが5000億円ものお金を必要とすることになる場合もある、と記事にあります。上の記事とこの融資の話は関係があるのでしょうか。日本、UAE、アメリカの間で資金がぐるぐる回っているように見えますが。
一読者
2007/12/20 16:50
一読者さん、コメントありがとうございます。まあお金に色がないという意味では関係はあるかもしれませんが、シティがアブダビから出資を仰いだのはこれとは別の次元の話だろうと考えております。ただいずれにしても資金の問題はこれからも悩みの種になるでしょうね。
厭債害債
2007/12/22 01:31

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