厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 米国のノンリコース住宅ローン

<<   作成日時 : 2008/01/08 09:14   >>

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以前、ちょっと米国のノンリコースについていい加減なことを書き散らしたら何人かの方々から鋭いツッコミを頂戴しましたので訂正もかねて改めて書いてみます。

現状米国の住宅ローンが殆どノンリコースといわれており事実上債務者の返済義務は住宅価値に限られるというのは事実なのですが、それは必ずしも直接のローン契約書にノンリコース性が明記されているわけではないようです。

知り合いに聞いてみたところ、一般に適格ローンの場合、共通様式の信託証書Deed of Trust (Security Instrument=借入人が抵当権被設定者、貸出人が受益者)とノート(promissory note=借入人が貸出人に振り出す約束手形)が差し入れられるようです。信託証書には貸出人の担保権が明記されています。ノートには、デフォルト条項を含むローン条件が記載されているそうで、デフォルトの事由が生じた場合、貸出人は、担保権を実行する権利(フォークロージャーの権利)を持ちます。フォークロジャーを行なって不足金が出た場合、貸出人(ノートの所有者)は「不足金判決」を裁判所に求めます。しかし、もしノートに「ノンリコース」の表示がされていた場合には(If the note is labeled"nonrecourse")、借入人はノートに対する個人的責任を負わなくてもよいことになります。ここから先はさらに調べる必要がありますが、ノートが譲渡可能であり、これを譲渡する形で証券化が行われていくのであれば、証券化の過程で将来の権利関係の複雑さを避けるためノンリコース条項がエンドースされるのではないかと推測されます。

いずれにしても直接ローン契約書にはノンリコース条項は存在しないというのが正しく、ちょっと間違ったことを書いてしまったようで、お詫びとともに訂正いたします。

ただ、殆どがノンリコースであることは間違いないのですが、そうなるとノンリコースでないローンの存在もありうるということなので、この辺はもう少し調べて見たいと思っています。

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内 容 ニックネーム/日時
海外の執行制度ですし、誤解することは誰もあります。ブログでは、その分野が専門でなければ、読者=利用者は間違ったことを正しいことと誤解して受け止めることもあります。そして誤りは伝播していく。住宅ローンのノンリコースがまさにこれでしょう。誰かが間違って伝播させた。貴職は、誤り指摘を気にされ、注意をもって調査され、責任を果たされた。そういう態度だからこそ信頼が置かれ、人気があるのでしょう。ちょっと私も分からない部分があり、お聞きします。mortgage deedとmortgage noteは併用されますか。CA州では確かdeedだけではないですか? mortgage noteが出ていれば、negotiable instrumentですが、nonrecourseとのを書き込んだのをしりません。裁判所を通じた差押の執行では、不足額判決の申立は受理され、出されます。裁判所外執行では、裁判所には価格も妥当性が見えないので、検査を要して、やっと不足額が判明します。
吉行誠
2008/01/08 17:09
裁判所外執行で不足額判決の求めは、CA州民事法では、住宅購入目的ローンでは、受理されませんが、借換やhome equity loanは、判決を求められますから、70%以上のサブプライムでは、判決がとれるので、執行のための債務名義が取得されます。
住宅ローンはノンリコースという概念ではなく、差押後も債務免除されない限り、債務は残っていますが、残債務を確定する判決が得られず、執行されないで、責任を追及されないにすぎない状態ではないでしょうか。確かに裁判所執行はめったに利用されません。しかし他に資金を持っていて、値下がりして半値になったら、支払いを止めて、抵当権を流して終わりではすみません。その場合には、裁判所執行かければいいし、そんな不届きな債務者には破産法7章を申請して、資産を清算すればいい。だから不足額判決は、債務超過、支払い不能を前提にするでしょう。
続き 吉行誠
2008/01/08 17:10
吉行誠さん、どうもです。著名な方からコメントいただき恐縮です。すでに吉行さんがいろいろなところで書かれているので、ある程度結論が出ている話だと思いますが、ワタクシとしても二つ目のコメントに書かれたようなことになると思います。さらに調べてみたいと思っております。
厭債害債
2008/01/11 18:32

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