厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS SIVとVIE

<<   作成日時 : 2008/02/28 03:35   >>

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ブルンバーグの記事をきっかけにVIE(Variable Interest Entities)なるものの損失可能性がクローズアップされているようです。サブプライム問題のまとめさんやttoriさんはじめすでにいくつかのワタクシの巡回先でも取り上げられてますが、ワタクシ自身多少混乱しています。

もともとエンロンなどの問題を経験して連結問題がクローズアップされた2003年にFASBがFIN46(R)として出した解釈通達が"Consolidation of Variable Interest Entities"であります。企業会計の大原則として"Controlling Interest"をもつ企業体は連結すべしということが言えますが、たとえば議決権の過半数を持っていればそのControlling Interestがあることは明確だとしても、連結逃れのために作ったような過小資本で議決権を絡ませないような特別目的会社についても連結すべき場合があるのではないか、その問題意識からVIEについて詳しく定められたものだと理解しています。つまりVoting-interest modelだけではなく、risk-and-rewards model にしたがって連結を判断すべき場合について細かく定めたのです。
その意味でこれまで問題になって来たSIVはVIEに含まれるのだと理解しています。そしてまさに多くの銀行や投資銀行がSIVへの流動性支援をしなければならなくなった結果このFIN46Rにしたがって連結が余儀なくされてきたのではないかと思います。risk-and-rewards modelではあるEntityの経済的インパクトの過半を引き受ける主体はそれを連結しなければならないということになっています。だから、流動性供給という形であれそのSIVに義務の範囲を超えて流動性供給せざるを得なくなった銀行は経済的な損失の可能性を引き受けたわけで一定のレベルを超えた段階で連結対象とせざるを得なかった。
で、今回のニュースで言われるような銀行にSIVと異なる新たなVIE問題というのがどこまであるのか?という疑問がちょっと残っていますね。

ただ、他の業界を見回せば、それなりにこれから暴露されるところもありそうな感じです。まだこれからウォッチする必要はありそうですね。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
可視性を高める作業はしんどいですね。どこに抜け穴があるか探すだけで大変だ。
hbar
2008/02/28 08:54
hbarさん、どうもです。結構技術的問題が多いだけに、恐怖感がさらに市場を萎縮させてしまう可能性は大きいですね。
厭債害債
2008/03/01 11:55
で、みんな日本人はだまされのよ。あなたももうかりそうな感じでしょう。ITも一緒。そろそろ考えたほうがいいんじゃない。
英語3文字表記
2008/03/02 23:53
私もSIVはVIEの1種と理解しております。ゴールドマンサックスの10K(01/29/08)を見ますと、フットノート中に"SIV"という項目はありませんが、"VIE"の項目はあり、連結分と非連結分の残高と最大損失がアセットクラス毎に記載してあります。最大損失は損失見込みではなく、あくまでネット・エクスポージャーのようです。2006年分も記載してあり、新たな"アルファベット問題"ではないものと思います。ただ、モノライン問題の行き詰まりによる追加損失計上は避けられそうにない感じがします。
NoPain NoGain
2008/03/03 21:37
英語3文字表記さん、どうもです。この手の表記最近おおくて困りますね。

No Pain No gainさんコメントありがとうございます。まさに私の言いたかったことでして、もしかしたら今回のブルンバーグの記事もちょっとあせった感じのものだったのではないかなと思いました。おそらく会計上の概念とビジネス上の概念がオーバーラップするところなのだろうと思います。
厭債害債
2008/03/04 01:10
VIEのCPの発行残高は7840億jとの報道です。が、FRBデータでは、ブルンバーグにもでてますが、この額は、ABCPの発行総額ではないですか。そこにはSIVの発行したCPも含まれているが、主に短期の企業売掛金バックにしたCPで、それが4500億くらい?だとして、売掛金のSellerリスクは、大半が信用格付けもあることだし、かなり限定されるでしょう。SIVが3000億j強だとして、4500億jのなかで、純粋な売掛金と証券運用conduitがどれだけになるか。
VIE概念はcapital structureをとるSIVを含むが、さてSIV以外のcapital structureをもたなで、その代わりにo/cベースしたconduit(実質資本を持たない名目資本会社)の連結問題となれば、確かにVIEの対象かもしれないが、そうでしょうか。conduitsでCP調達して、CDO,RMBS、SIVを運用する市場は、どれだけの規模があるでしょうか。
吉行誠
2008/03/04 08:33
もしABCPがVIEだとしたら、日本の銀行も、数兆円運用しています。日本の大手銀行のアメリカで運用されていたABCPのなかには、昔から、agencyものながら、MBSくらいは入っていた。そうしたconduitが、CitiのBetaなどのようなSIVへと発展していった。capital structureをとらずに、conduitでいるもののリスクは、かなり違うしょう。確か、農林中金がliquidityを出していたHamilton Fundingは、conduitだけど、VIE?conduitでは、保有証券とCP満期のようにマッチングするわけではないので、運用銀行のliquiidityが命です。
そういえば、AMBACから$3bnの保証を受けている武富士も、中身を知らせないseller混合型blind conduitde。そろそろ発行できなくなるから、借り換え資金をどうするかな。金融庁も発行困難を認めたような。 http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-306162.html
吉行誠
2008/03/04 08:42
吉行誠さんいろいろと情報をありがとうございます。私はそこまで調べがついておりませんで、参考になりました。
厭債害債
2008/03/05 23:35

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