厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 日本の首相の地位の脆さ

<<   作成日時 : 2008/02/28 01:59   >>

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昨日だか一昨日だかのみのもんたさんの番組(「朝ズバっ」でしたっけ)で、みのさんにしてはなかなかいい問いかけがなされていた。それは「内閣支持率が低いとなにか問題があるんですか?」というもの。これは今朝の新聞での「福田内閣支持率30%」という記事へのリアクション。

この問いかけ、実は日本の制度そのものにかかわっていると思う。我々は首相(そして閣僚)を直接選ばない。一方で新聞をはじめとするメディアはは首相や内閣の人気度をしばしばPOLLする。その結果、議院内閣制のもとで正当な手続きを経て選ばれた国民の代表たる首相への支持が就任早々からきわめて低いということが頻繁に起こる。

冒頭の問いかけに対するあるコメンテイターの答えはまた的を射たものだった。「これをネタに野党や反対勢力が取り上げて、『政局』になりやすくなるってことですよ」(ちょっと正確に覚えてませんが大体そういう趣旨だったかと)。

世論調査に答えた人々は何の気なしに現状への不満とか個別事件への対応のまずさからくる不満を回答にぶつけたのだろう。しかし二大政党制が十分機能していない日本では野党はもとより内部からも『政局』にされ、頻繁な首相の挿げ替えという、非常にコストばかりかかってまともな政策の取れないシステムが出来上がっているように思える。首相だけではなく大臣もしょっちゅう変わる。柳沢厚生労働大臣の「子を生む機械」発言のときも取り上げたように、胴でもいいようなネタを理由に「辞めろ」の大合唱をメディアも煽る。困難な問題が山積している時代に腰をすえて対応に取り組まねばならないと思うのだが、実態はその逆だ。

会社でもよほどのことがなければ人事異動はそう頻繁にはやらない。コストがかかる上能力の見極めはそれほど単純な問題ではない。しかし日本はこれまで首相というもっと重要なポストについてすらちょっとした事件をきっかけに首を挿げ替えてきた。支持率の低下をきっかけにメディアが騒ぎ、その尻馬に載って野党議員と自民党の反主流が騒ぎ、政局となる。制度上国民が選んだ議員の代表として成立しているポジションを辞職させるというのは実はそれなりの手続きが必要なのだろうと思う。とりわけ首相を選んだ議員が首相を辞めさせたいとおもうのなら、首相(内閣)不信任決議を国会で通さなければならないと思うがどうだろうか?もちろん条理上職を辞するのはどの場合でも自由だろう。しかし自発的に辞めろ、という合唱は不合理であり、不信任という形できちんと筋を通さなければ、国民に対する裏切りとなると思う。しかし戦後不信任が可決された事例は4例しかない。

木走日記さんのエントリーで戦後の首相の辞任理由をまとめた労作に出会った。そこでも指摘されているように、あまりにも日本の首相は平均在任が短い。これが政治の不安定化につながり長期的視野にたった政策の不在につながっていないだろうか?そしてその原因の一端として世論調査などをきっかけに身内まで含めた引き摺り下ろしが入ってしまう日本の政治のいびつさにあるのではないだろうか。この思いは安倍首相が辞任したとき強く感じたことである。日本の弱さは、首相の首が世論調査などをつうじて簡単に挿げ替えられるというところにあるのだと感じている。それは自民党が多数のなかで自民党総裁が首相となるという制度の弱さでもあるだろう。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
おっしゃることはごもっともだと思います。任期途中で閣僚がころころ代わるのは問題でしょう。ただ、福田首相を選んだ国会議員、を選ぶに至った票の多くは小泉首相を選んだ票だったはず。「オレは福田なんか選んだ覚えはねえ」(安倍さんもしかり)という人も多いと思います。表面的な手続きはともかく国民に(選挙で)きちんと選ばれたという自覚なしに就任する以上、支持率で右往左往する状況も変わらないのではないでしょうか。というわけで冒頭の「支持率が低いことが問題か」ということについては「問題あり」と考えます。
cresta
2008/03/01 00:00
crestaさんどうもです。たしかに衆議院が変わっていない以上小泉さんの選挙での議員によって選ばれたのが福田首相ということになりますね。まさにご指摘のとおり国民の意識とはなれたところで選ばれているので、制度に問題があるということだろうと思います。たしかに、選挙と直接リンクして選ばれていない首相には支持率しか見るべき指標はないのかもしれませんね。
厭債害債
2008/03/01 11:47
誰がなっても、ねたむ国民性っていつからできたんでしょうね。で結局反体制側というやつらの既得権がむちゃくちゃ強いのですのよ。
マスコミのいうことじは痴呆自治の恐ろしさを知りません、だから橋しと知事は命がけなのですよ。
衆愚政治
2008/03/02 23:40
衆愚政治さんコメントありがとうございます。反対することが存在意義になってしまうのは悲しいことですね。
厭債害債
2008/03/04 01:03

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