厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 裁量行政(追記あり)

<<   作成日時 : 2008/07/04 00:52   >>

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本日発表された某証券会社に対する行政処分(業務改善命令)。
要するに金商法51条に基づき、法令違反がなくても処分できるという規定に基づいてなされた処分である。
法令があいまいな要件を定めているので、これはいわゆる要件裁量にあたる。今回はおそらくそのひとつの先例を作るという意味があったのだろうと推測している。

「今後の業務や環境の変化に応じ、新たに必要となる追加的な措置を自ら特定し遅滞なく実施に移すための態勢といった一段と高い内部管理態勢を構築することが求められており、こうした点について、業務運営の改善を図る必要がある」
という記述は、当該会社にとって、いったい何をしたらいいのか?という疑問を呼び起こすのではないか?

処分理由のひとつにあげられている「採用後間もない職員に対する情報の中枢部門への配属」という点が問題となるのであれば、専門家の中途採用などありえない、ということになる。本当にそれでいいのか?たとえばクレジットの専門家を中途採用しても即座に審査部門やM&Aに配属してはいけないということか?

では誰がそういう案件を担当するのか?
この会社は過去のインサイダー取引のときにも問題があったが、そのときは一定の対応をすることで処分を免れた。今回ははじめからその関係で処分ありきだったと思うのは穿ちすぎか?

(追記)
この処分の真意についていろいろ考えてみました。可能性としては色々ありそうですが、次のようなものはどうでしょうか?
1.金商法51条の裁量を使ってみたかった。
2.金融担当大臣が前のめりの発言してしまったので、現場が引っ込みがつかなくなった。
3.処分理由をよく読めば、いわゆる「天下り」が経営トップになることは業務改善命令の対象となる(採用間もない人が情報の中枢に入るわけですからね)。行革担当をかねる大臣が国家と正義のために蛮勇を奮った。

さて・・・

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。
私が思うに世間一般の見方はかなり厳しいものなんだろうなぁ〜と。
インサイダー取引は、どんなに厳格な管理体制をひいても従業員個人の悪意を持った行為を防ぐのは不可能ですが、これだけ世間を騒がせたのだから何らかの処分が必要だというお上の判断なのでしょう。
同業者としては、厳しい・仕方ないと思うのが普通でしょうが、世論は”またか、実にけしからん”という事を真摯に受け止める必要はあるんでしょう。
ただ、ご指摘のとおり"採用後間もない.."は、ドーナツ屋の行列と同じくらい変ですよね。(笑)
業務改善内容も例のごとく抽象的で何をどう指導されてるんだか、すっかりぼやけちゃってます。金融庁も国際化?する必要性が・・・
フレッド
2008/07/04 09:21
いったい何をすればいいのか、再発を防げるのか、金融庁にもわかってないのだと思います。再発を100%"未然に"防ぐのは不可能だと分かってはいても、世間的に厳しい態度を取っておかざるを得ない。

「採用後間もない職員に対する情報の中枢部門への配属」に関しても、それが3ヶ月なのか6ヶ月なのか1年なのかといった基準すら提示されてませんしね。

この金融庁からのお達しの中に何度も出てくる"実効性"をどう担保(実現)するかが問題になるわけですが、一社だけで対応しろというのはむずかしいと思います。社会的にコミットして負担を分担しない限り。

http://plaza.rakuten.co.jp/outpostofnanasi/diary/200804230000/
名無之直人
2008/07/04 12:06
業務改善命令の乱発、その意図がまるでわからん、意味のない(途中採用のちょっとマニアックな連中が考えた実態を考えん)内部規制の押し付け、この繰り返しですよね。
こういったわけのわからん改善命令に対する機会費用の損失は相当なものだと思いますよ。あーまたこれで本邦機関は絶好の機会を逃すわけですね。(そんなことより、タイの海老とか中国の蒲焼のほうがよっぽど悪質だろ規制官庁様)
金融商品法で【悪質な】金融機関にだまされんでも、世の人たちは別のもっと巧妙で、怖くて、うまーい人たちにだまされているのですよ。こっちを何とかねんかい。
かるパース
2008/07/04 17:10
フレッドさん、どうもです。おっしゃるとおり処分が必要という結論がはじめからあったのだと思います。ところで当該会社はすでに昨日業務改善報告書を提出し受理されたとブルンバーグが報じていました。まあ取引先からの発注停止期間を最小化するために猛然と努力されたということでしょうが、われわれの眼からはすでに内部委員会報告書の内容ですべて言い尽くされているので、むしろこういうどうでもいい内容の業務改善命令など出してくれないほうが無駄が省けるのですけれどね。ま、けじめということでしょうか。
厭債害債
2008/07/05 10:48
名無之直人さんどうもです。まさに何をどうしていいのかが良くわからないところが裁量行政のうまみ、ということでしょうかね。(貴ブログへのリンク張っていただいたのに、なんだかうまく表示されていないみたいで、すみません。)
厭債害債
2008/07/05 10:51
かるパースさん、どうもです。まあけじめということで処分もわからないわけではないのですが、せっかく出すのなら、もう少し業界の問題点をえぐって改善可能な論点をきっちり挙げてほしいとおもっています。
厭債害債
2008/07/05 10:53

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