厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 「海の日」に変わるか、海の色

<<   作成日時 : 2008/07/11 20:48   >>

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米国政府がファニメおよびフレディマックの両方又はどちらかを公的管理下におく可能性についてニューヨークタイムズが当局者の話として報じているようだ。

今週は某証券会社のレポートでFAS140の見直しによって750億ドル程度の追加増資が必要になると報じられ、監督当局であるOFHEOの担当者が、どれくらい資本を積むべきかを決めるのは監督当局である、と言って火消しに躍起になった。

FAS140とは(ちょっと証券会社のレポートをみただけだが)一種の連結ルールであり、それの解釈通達ともいえるFIN46Rの改定でいわゆるVIEをオンバランス化する方向とされ、かつてはFAS140でQSPE(Qualified Special Purpose Entities)とされてオフバランスがみとめられていたVIEでも「Primary Beneficiary」であるかぎりオンバランス化が義務付けられることになるのだという。

すでに両者の株価は暴落しており、債券のスプレッドも広がった。この中で出されたのが冒頭の報道である。

あくまでも、今のところは問題はないとみんなは言うがひとたび噂が広がると自己実現するのが金融の世界である。なぜなら金融は信用という形のないもので出来ているからだ。みんながその当事者をいっせいに信頼しなくなったら、特に外部調達に頼っている主体はあっという間に倒れる。

市場参加者としては、余計な憶測を招くようなネタを不用意に振りまくことなく、自分の判断に従ってきちんと行動するべきである。

仮に政府が管理下におくことが決まれば、基本的にはすでに報道でも出ているように株は、ほぼアウトだろう。ただし、少なくともシニアの債券の持ち主は殆ど心配する必要がないと思われる。実質上の国有化であり、むしろ債務の返済の確実性が増すということだ。そして、ワタクシの意見では、米国政府がファニメやフレディをデフォルトさせることはほぼ考えられないといっていい。

1、彼らはきわめて重要な国策、すなわち「アメリカンドリーム」実現のための住宅政策のための調達を全世界から行うという重要な政策を担っている。いくら否定しようが、彼らが準公的役割を担っていることは否定できないし、だからこそ議会の監督に服している。

2、日本の例でも長銀などは国有化して株はほぼ無価値となったがデフォルトしていない。

3、海外投資家の目から見ても、これらはアメリカのファンディングそのものであり、デフォルトさせるとアメリカの赤字ファンディングに赤信号がともる。

4、あまりに巨額すぎて収拾がつかない。

など。だからこそ余裕を持って用意しておく必要があると見た。

おりしも来週は金融機関の決算発表ラッシュ。18日にはシティ。そして週明けの21日は海の日で日本が休み。海の日に海の色が変わるなんて、しゃれにもならない。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
大手の格付け会社(S&P、ムーディーズ、フィッチ)が揃って米国債の格付けに変更はないということを表明しましたが、この動きについてどう思われますか?
私は「当たり前のこと」だからもう少し様子を見て表明したほうが良かったのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
それとも足元の金利上昇は債券に対する信頼感の低下などもあって、座視できない状況だったのかな・・・などと考えてしまうのですが、ちょっと深読みしすぎでしょうか。
ナイ・パチーノ
2008/07/14 02:34
おはようございます。
正式な支援表明が出ましたね、ただ月曜日ともあり寄り付きに大きな影響なく静かに始まったみたいですが。 先程ロイターの日本語サイト覗いたら、やはりこの件がトップにでていました。
ただアクセスランキングNo1はこれのようで(笑)
"http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-32719320080713"

今週も厳しい1週間になりそうですね。
フレッド
2008/07/14 09:11
敢えて勝手な憶測をさせてもらえば、いまや当局に首根っこを押さえられた格付け会社が「言わされた」のかも・・・。まあいずれにしても「気合」以上のものではない、と思ってますが。その意味で「座視できない」というのは当たっているかもしれません。もちろん政府にとって。
厭債害債
2008/07/14 19:45
フレッドさん、どうもです。アクセスランキング1位笑わせてもらいました(感謝)。
厭債害債
2008/07/14 19:46
さすがです。あげていただいた4つの項目デジャブですよね。この間に起こった米国流の投資銀行経済は、アメリカの産業を少しも強くしていない、結局知識より、資源にいった時点で彼らのいう資源配分は破綻きたし、戦争経済も大失敗し、善良な米国社会を形作るアメリカ合州国コクミンを家なき子にししまうってさー。なんとかしろよ、USA。
かるパース
2008/07/15 00:10
かるパースさん、どうもです。おっしゃるとおりこれまでのモデルがかなり疲弊しているようです。とはいえ一気に巻き戻すとあちこちで大災害が起こりそうです。
厭債害債
2008/07/15 06:33

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