厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 普通にやってよ、普通に・・・

<<   作成日時 : 2008/12/04 19:07   >>

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アメリカでは自動車産業救済の行方についての議論がいよいよ大詰めですが、どこの国でもこういうときの議論は時々脇にそれることがあるようです。議会の公聴会に出席する幹部がプライベートジェットで往復していたことがいまアメリカでは批判の対象となっており、再建策の一部として彼らはプライベートジェットを手放すということを言明しました。まあそこまではいいです。

でも、そのあてつけかどうかわかりませんが、今度はデトロイトからワシントンまで往復1600キロを自社の車で片道10時間かけて行き来するというのですが…

まあ確かに車は何人か乗れますし、いくらガソリン代は高いとはいえ一往復せいぜい200ドルぐらいでしょうか、食費や場合によっては宿泊費までいれてももっとも安い方法には違いありません。

でもねぇ、この大事な時期、時間も大事でしょうし、ゆれる車の中で書類を読んだりするのも難しいでしょう。普通のビジネスマンなら、「絶対」飛行機だと思いますね。もちろんビジネスジェットではなく商業エアラインのエコノミー。飛行時間は片道2時間弱で乗り降りを考えてもドアツードアでせいぜい4時間でしょう。費用のほうもエクスペディアのサイトで見たら翌日の便でも往復400ドルぐらいで取れます。とはいえ会長だけではなく何人も行かなければならないからコストはかかりますね。

しかし仮に10人でも4000ドル。今日日経産業新聞を見ていたら、AP通信社がプライベートジェットから車に変えることでの費用削減効果を(多分1回あたり)15000ドルとはじいていたようですが、やはりグロスで1往復あたり2万ドル近くかかっているようですから、どちらにしてもこれだけのために使うとしたらあまり効果的ではないし、国民の逆鱗に触れたのも致し方ないでしょう。

とはいえ、また考えるのですが、今の段階で何度も何人も連れてワシントンを往復しなければならないとしたら、やっぱりビジネスジェットってトータルで見て、もしかして割安ではないかな?と思います。ニューヨークにいたとき、証券会社の主催で某サウスカロライナ州の某企業の主催したスモールミーティングに出たとき、ほんとに何もわかっちゃいないワタクシは挨拶のとき究極の愚問を発してしまいました。
私「こちらまでの飛行機は込んでいましたか?」
先方「???」しばらくして「ああ、私たち社用ジェット機で来てるので…」
そう、一定以上の規模の企業の幹部やIRが社用ジェットで移動するのことはそれほど珍しいことではないというかごく普通のことでした。

その後いろいろ聞くと、あちこちを回らなければならないIRとかトップの使い方次第では時間との兼ね合いや宿泊の必要性などを考慮すると、それほど割高とはいえないのだそうです。まあ「使い方次第」ということでしょうけれど。

ただ、プライベートジェットを使った自動車会社の幹部たちは、最近流行の「リスク管理」とかメディア対策という感覚について希薄だったことは否めませんね。こうした自分たちの置かれている立場というものへの感覚の希薄さこそ、実は経営能力という点で大きな疑問符の元になっていることに気づかなければならないのです。今回の自動車を使うという点についても、本当にそれがベストかどうかという判断には大いに疑問があるところです(もちろん飛行機代も払えないほどキャッシュが不足しているというなら話は別ですが…悪態すみません)。

まあそうこうしているうちにいよいよ運命のときが近づいてきております。

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ビッグ3救済には疑義
GM・フォード・クライスラーが政府救斉を求めて喚きたてている。 3社の内どれが倒れても日本で山一や長銀が倒れた並みの激震が米国経済を襲うだろう。 しかし、日本もあの大変な状況を切り抜けて来たのだ。 ...続きを見る
よく考えよう
2008/12/05 09:50

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
日本のバブル崩壊・金融危機の時に、「1つぐらい困らない銀行は無いものか?」と思った記憶(実際は静銀とかあったみたいですが)が蘇りましたが、ビッグスリーも、1社だけでも自分の置かれた立場に配慮した振る舞いをするトップがいればカッコよかったのにと残念です。この程度だからこそ、雁首そろえてワシントンにお金の無心に出向いているのでしょうけれど…。あるいは3社が揃ってダメなのは、労組が1つだからかな?
お染
2008/12/04 21:06
この部分、激しく同意しました。
>こうした自分たちの置かれている立場というものへの感覚の希薄さこそ、実は経営能力という点で大きな疑問符の元になっていることに気づかなければならないのです。今回の自動車を使うという点についても、本当にそれがベストかどうかという判断には大いに疑問があるところです(もちろん飛行機代も払えないほどキャッシュが不足しているというなら話は別ですが…悪態すみません)。

Obama政権の政策担当者は頭が痛いでしょうね。
NYlawyer
2008/12/04 21:16
初めに国民の怒りを煽って、糾弾させ、次に土下座して、国民の溜飲を下げさせて、政策に関与したかのように錯覚させる、っていうテクニックかと。
ばんくら
2008/12/04 23:14
往復1,000マイルだとすると、20マイル/ガロン走行の車でDCまで来たのであれば、50ガロンが必要です。1ガロンが今は2ドル以下なので、$100以下ですみます。ワイヤレスネットワークと、携帯電話があれば車内でも打ち合わせは出来るし・・・というのは枝葉末節の議論でして、今回経営者ばかりが大分責められていますが、労働者が如何に会社から毟り取ったのかについてあまり議論されないのが不思議です。

ビッグ3の田舎の工場で、勤続20年のラインワーカーが年収1,000万円をとるなど、労働者の側にも驕った部分があったのではないかと思います。田舎の1,000万円は大変な金額です。

マスコミは経営者の方がたたきやすい(少人数なので)から、彼らばかりに目を向けていますが、本当は下から上まで腐りきってしまったのではないでしょうか。

議員の中には、BMWやトヨタ、本田のように健全な会社もあるのだから、Chapter 11で出直してこいという人もいて、同感です。また、ジム・ロジャースもTVで「本来消えるべき駄目な会社を助けて、能力のある会社と競わせるなんておかしい」といっていました。
Kuro
2008/12/06 01:44
経営再建中、CEOの国内の移動はすべて車で行うの? と突っ込みを入れたくなりました。
あっ、年収1ドルじゃ、車での移動がそれ相応か…。
かたつむりのお散歩
2008/12/06 09:29
お染さん、どうもです。労組がひとつ(産業別組合)であることは重要な要素ですね。だめになるときはみんなだめになってしまう・・・

NYlawyerさん、コメントありがとうございます。来週からまた議会で大詰めの議論がされそうですが、こういうときこそ大所高所からきちんとした対応が必要ですね。そういえば最近あった元政権担当者は、オバマは労組を見方にして当選したくせに問題を議会に投げてうまい具合に責任回避しようとしている、とか言ってましたがそのうち自身に跳ね返ってくるのではと思ってます。
厭債害債
2008/12/06 14:05
ばんくらさん、コメントありがとうございます。
今回は経済そのもののシステミックリスクまでの広がりがあるので、結果がやはり重要かとおもわれます。ただ進むも地獄退くも地獄、ですかね。

kuroさん、コメントありがとうございます。今回は対応によって国内経済や米国の信任にまで発展する問題となりそうです。日本の住専の議論の経緯と結末は参考にされるべきだと思います。

かたつむりのお散歩さん、コメントありがとうございます。そうそう、そこがまさに問題です。まさか体力的に見てもそんなあほなことはしないと思いますから、今回の移動もパフォーマンスなんでしょうけれどね。
厭債害債
2008/12/06 14:11

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