厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 選挙について(追記あり)

<<   作成日時 : 2009/08/29 10:16   >>

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もう投票日は明日だし、多くの人が期日前投票を済ませている今、何を言っても始まらないのだけれど、やっぱりこれだけは言っておきたい。悔いのない選択を。

一言で言うとそういうことである。ありきたりだが、我々は投票という行動で議員を選ぶ。議員は国会での議論と投票行動を通じて立法などを行い、それらが強制力を持って我々の生活に跳ね返ってくる。小泉内閣での後期高齢者医療費問題について、現実化するまでほとんどの人が気にも留めていなかったとおもうが、圧倒的多数の国会議員によって可決された法律に基づいているのだ。そしてそれに賛成票を投じた国会議員を我々は選んだ。その結果に従うのが民主主義のルールであって、本来は受け入れるのが選挙民としての正しい態度である。

制度上、国民の側から個別の国会議員を任期途中で辞めさせる方法はない。メディアをあおってさんざんくだらない揚げ足取りをしてやめさせた事例はいくつもあるが、これもまた本質にかかわらない空しい議論が多い。個別議員の能力や判断力や価値判断をベースに途中でやめさせる方法はないのだ、ということを肝に銘じておく必要がある。

個別議員の投票は一定の範囲で拘束(党議拘束など)される。二大政党とかいきまいている人々にとってみれば、個別議員が勝手な投票行動に出ることは許さないだろう。今回ある党が大勝したとして、その多くの新人議員たちにとって、国会議員という仕事はやりがいも見返りも大きい、手放したくない仕事となるだろう。除名などというリスクまで負って、自分の信念を貫く人はまあかなり少ないだろう。

今回の選挙結果が小泉政権からの流れを引き継いだ自民党への強烈な批判とするのなら、一方的な議員構成が全く同じリスクをはらむことを十分認識しなければならない。民主党での実力者がどういう人々なのか、結局そういう人々が剛腕でさまざまな形で自分の意志を通そうとするとき、もはや有権者にきちんとそれを止める手段が残されていないということはないのか?参議院は解散もないし、当面選挙もない。

ワタクシは決して特定の党を支持しているわけではない。現に今までの選挙で自民党などいれたこともない。ただ、そもそも二大政党制という文化のない中で、いきなり登場する巨大な単一権力集団が、経験のないまま暴走する危険を感じている。政策の生煮え感とかトップに立つ人間たちの価値観とか、すべてゆだねることに対する不安がきわめて強い。日本の将来を真剣に考えた場合、これまでの世論調査で示されている一方的な勝利パターンは極めて危険に映る。

選挙という仕組みは一人ひとりが自分の考えで投票する。分断された社会では一人一人の世の中を変えたいという思いが全く同じベクトルで本人の思う以上のパワーを発揮する。結果として「こんなはずじゃなかった」ということも起こりうる。ヒトラーだってきちんとした民主的選挙で選ばれた。その時の国民のベクトルが強烈にある方向に向かい過ぎているときは、別の重要な要素は見逃されやすい。ひとたび権力が暴走すると、止める手立ては少ない。

単独党が300を大きく超えるような議席をとってしまったら、それこそ何でもできる。小泉政権時代にそのパワーは人々が思い知ったはずだ。小泉時代に対する忸怩たる思いがあるのなら、バランスの大事さをすこし考えてみてはどうだろうか?重ねて言う。悔いのない選択を。


(追記)現在9時で選挙速報をやっているが、民主予想通り圧勝ですね。とりわけ小選挙区で破竹の勢い。比例区の当確の出方から比べると、その差はあまりにも極端であり、小泉選挙の時もそうだったけれど、小選挙区制度の破壊的な威力を改めて思い知らされますね。

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コメント(11件)

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今回の選挙で自民党に入れない人は、
「小泉政権からの流れを引き継いだ」ことへを批判する人たちに加えて、
「小泉政権からの流れ」を尻すぼみ(?)にしたことに不満を表す人たちも加わっているのかなと思ったりもする。
---
バブルを連想してしまいました。
みんなが(何らかの理由で)同じ方向を向いたがために、えらことになってしまうかも、
という意味で。

774
2009/08/29 11:18
「自民党にpunishを」とかいう言葉がよく聞こえてきますが、実際自民党がここまで落ちるほどの失策って一体何?と思います。要するにマスコミの作り上げる次は民主党にしようというムードにただ乗せられているだけであろうと。そしてそのムードだけで民主党に300の議席が与えられようとしている。前回の自民党の300議席はむしろマスコミではなく小泉というキャラクターがドライバーでしたが。
いずれにせよ、ムードだけで一定の党にフリーハンドを与えてしまうような国民の政治リテラシー、メディアリテラシーのなさに不安感ばかりを感じます。
linate
2009/08/29 11:36
既に4年前に、キOガイ小鼠の意味不明解散で盲目的に
ジミンに投票してしまい、こんな筈ではなかったと思っている輩がどれほどいることか・・・

いくら悔いの無い投票をと訴えたところで、マスゴミに出ているコメンテーターとか言う輩の発言に左右されたり、
専門家と称される政治評論家と言う、どこから禄を得ているのか判らないような輩のいう事を鵜呑みにしている皆様の多いこと。

自分自身で物事を考えなくなった人達に、悔いの無いようにと幾ら叫んでみても・・・・・。

東大法学部卒連合の・・(書くの止めときます)

とにかく一度大きく破壊されて、食うのにも困るくらいな時がこない限り、この国の国民の多くは自分達は
能天気だとか平和ボケしている国民だという事には気づかないと思います。

大地震が来て大都市が壊滅状態に近い状態になったあとも、復興するときの街づくりや行政(全国的にも消防力や救命体制)は飛躍的に改善などされていないのですから。

それどころか、平時の医療すら悪化しているくらいです。

話しがそれて失礼しました。


ひこぼし
2009/08/29 11:56
一人ひとりのたった一票で、四年の任期ですからね。
なみすと
2009/08/29 16:56
774さんの言うところの、
私は「小泉政権からの流れ」を尻すぼみ(?)にしたことに不満を表す人たちの一員です。
安倍さん以降、選挙を経ていないのに、自民党が政策の方針変換した事に強く不満を持っています。
私はそう思ってませんが、修正する必要があったならあったで、
選挙で改めて民意を問うべきだったと思います。
議員数だけ美味しい多数をキープしたままで、
なし崩しで転換されては、マニフェストはなんだったんだ?と自民党は不信感を持たれても仕方がないのではないでしょうか?
逆に言えば、民主党も今回の選挙で多数派を取れたのであれば、マニフェストの誠実な実行を望みます。

39歳無職
2009/08/29 19:59
みなさん、どうもコメントありがとうございます。結局のところ、小泉首相の時に自民党を大勝させた思考と今回民主党を大勝させようとしている思考が全く同じものである、ということを言いたかったのです。以前にも書いたように、選挙で投票だけで世の中が変わる、自分が投票するだけで世の中が良くなると思っている安易な思想について、ワタクシは極めて不満をもちます。自分のことは棚に上げているのですが、正しい方向に変えようと投票したのなら、その結果に責任を持つべきだし、どうしても思うような方向に行かないと感じるなら、自ら投票以外の態度を示して行動すべきなのです。
厭債害債
2009/08/29 20:28
いつも大変示唆に富む内容を拝見させて頂いております。

病床からの初コメントです(笑)。

厭債さんと同様、私の周囲はバランサーとしての投票行動をとるものが多くいます。

特に、国旗を切り刻んで党旗とした事件が発覚して以降、少なくとも私の周囲ではその動きは加速しました。

メディアは『政権交代』と煽りますが、マッチポンプであることは明白ですし、彼等にも主義主張はないに等しい。また、自民党が良いかといえば、はっきりいって良くないとしかいえませんが、選択肢の少なさに嘆きばかりを感じる次第です。

長文失礼しました。
ばてぃ
2009/08/30 16:54
ばてぃさん、コメントありがとうございます。バランスをとるというのもなかなか難しい行動ですね。ある意味若干自分の気持ちを曲げることもあるわけですから。有権者としての選択肢の少なさは全く同感ですが、だからこそそれぞれがきちんと理想を持ち、その視点で厳しく政治を監視し、コミットしていかなければならないと思うこの頃です。病床からとのことですが、なにとぞお大事に。
厭債害債
2009/08/30 21:26
4年前と同じ轍を踏もうとしている旨、同感です。
福祉外交含め、小泉郵政選挙時の比ではない激震が訪れる可能性がありますが、選択と結末はセットになっているので避けようがありませんね。

次回は今回の教訓を踏まえた選挙になって欲しいものです。
名無之直人
2009/08/30 23:23
前回の郵政選挙もそうでしたが、
小選挙区制のインパクトを改めて痛感しました。
国民の1票の力が示されると言う意味で、
非常に良い制度だとも思います。
ただ、それが衆愚政治とならないことを願います。
我々国民の自覚次第ですが。
39歳無職
2009/08/31 08:12
名無之直人さん、どうもです。個人的には日本には二大政党制は時期尚早だと思いますね。草の根が育っていないから、ぶれる、ぶれる。
39歳無職さん、どうもです。小選挙区制も二大政党制と結びつくという点で、わかりやすい点は評価できますが、議論を十分に積み上げた結果として安定した支持基盤が二分された米国のような土壌がないとかなり不安定になると思います。
厭債害債
2009/09/02 00:01

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