厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 年末相場(続・リスク管理相場)

<<   作成日時 : 2010/12/24 11:48   >>

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今年は海外を含めると流動性の薄まる期間が特に長いと思われます。今年は12月25日(クリスマス)が土曜日に当たります。アメリカでは通常振替休日は先の日になるのですが、クリスマスだけは前倒し。なかなか粋ですね。ということで24日がクリスマス休日で慣例上前日23日の午後から実質的な休みです。27日はアメリカは開きますが、もうひとつの主要市場である英国がクリスマスの振替休日となり、さらに翌日はクリスマスの翌日に設定されるべきいわゆる「Boxing Day」(の振替)でお休み。Boxing Dayというのは、もちろんボクシングをするのではなく、(プレゼントの)箱を開けるとか使用人にプレゼントの箱を渡すとか、というのが起源となっているようです。いずれにしても英米の主要市場のどちらかが28日までクローズされております。

日本も多くの方々が年末のご挨拶などで相場そっちのけで飛び回っていることでしょうし(外資系のかたがたとはいえ、日本にいるとそういう慣習からは抜けられないようですね)、平常時お忙しいかたがたがこの時期まとめてコンプライアンス・リーブ(欧米系の金融機関で制度としてしばしば定められる(当局からも指導される)1週間〜2週間程度の強制休暇制度。不正を発覚しやすくするためといわれる)をとられたり、駐在できている外国人が帰国したりして日本の市場もこれから年始までは閑散となります。

ところが、一部の会社でこの時期に長い債券を積極的にトレードしたりデリバティブの大きなポジションを作ってみたりするところがあるようです。確かに市場は開いていますから、毎日時価評価やリスク指標が更新され、おそらく様々なルールに従ってポジション調整を余儀なくされる会社は多いのでしょう。VaRだったりEVだったりその指標はまあいろいろあるとしても、この流動性のない時期であることを認識しつつそのような動きが出ていることに若干の懸念を覚えます。なにもこの時期に、と思うのですが、それをたぶんわかっていてなおかつやらざるを得ないのだとしたら、やはりこれもひとつのリスクでしょう。

もちろん、取引は自由だから文句を言う筋合いはないのですが、こういう時期に自分だけの都合で大きなポジションを動かすと、価格が動きやすいので、いろいろなところに影響が出やすくなるのです。昔からの参加者の目から見れば、こういうのは「行儀が悪い」といわれるのですが、リスク管理ということを前面に打ち出すと、それがむしろ正当化されてしまう。その怖さがあります。

リーマンショック以降当局を中心に規制を強化する方向が明白になっていますが、その一環としてリスク管理の感度を高めようとするのは慎重な検討を要すると思います。すなわち、それが市場価格ベースの時価評価と一体化し、流動性を無視したトレードも正当化されるとすると、それは一種の核融合的な破壊力を持ちかねない。その部分も、規制当局や制度の設計者は十分理解していただきたいと思います。

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