厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS ラスト・マネー(2)

<<   作成日時 : 2011/10/04 19:04   >>

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先週のを再放送で深夜に見ました。
まあ、ドラマとしては相変わらず面白いのですが、またちょっと気になる点が。

「告知義務違反」の用語の使い方です。

一般に生命保険契約を締結するとき被保険者(つまりその人が病気になったり死んだりしたときに保険金や給付金が出る対象の人ね)のリスク情報(健康状態、病歴、職業、危険志向(危ないスポーツやってるとか)などなど)を把握することが重要であることはご理解いただけると思います。高額保険などでは健康状態だけお医者さん(社医、契約医など)できっちり診断してもらったりすることもありますが、割と普通の金額の保険の場合は、「告知」というもので代用することもあります。つまり、被保険者に先ほどのリスク情報をすべて保険会社に「告知」してもらうことで、加入査定の材料にするわけです。

一般に告知の場合、保険会社の定めた様式に従い丸をつけたりして記入してもらいます。そこで、病歴があるのに病歴がないとうそをついたり、薬を飲んでいるのに飲んでいないといったり、要するにリスク情報について虚偽の告知をした場合、それと関連のある病気等で給付金や保険金請求をしようとすると、保険会社は被保険者に「告知義務違反」があるとして契約解除を主張することができます(但し、契約後一定の期間に限られます)。

この「告知書」ですが、会社によってフォームはさまざまですが、契約書の裏面や下部に書かれるなどして契約書と書面として一体化していることも多いです。表が契約書で、そこには住所やら名前やら保険金額などの契約内容やらが書かれているので、紛らわしいのですが、同じ紙でも表の契約書と裏の告知書は性格が異なる書面です。

厳密に言えば、告知義務違反は裏面の「告知書」に虚偽があった場合の話です。しかし、ドラマの中で保険会社の若い社員が「告知義務違反がない」とか「ある」とか騒いでいたのは、どうも名前とか住所とかそういうレベルの話。なんせ死因は焼死ですから「告知義務違反」が問題にされる余地はない。つまり契約書のほうの虚偽記載の話だったように思えました。

別人の名前で契約すれば、契約者にその意思がない以上明らかに無効な契約です。住所を偽ったとしたら、詐欺取消しの問題となるでしょう。いずれにしても、契約者、被保険者、住所などの契約の本質的な部分を偽ったのなら、告知義務違反による解除ではなく、無効、または取消の問題です。ドラマで保険らしい専門用語を使いたかったのでしょうが、ちょっと・・・という感じでした。

細かいところですが、結構重要なところなので、突っ込んでおきます。(テンポが速かったのでワタクシが正確にドラマの流れを聞き取っていなかっただけかもしれません。その場合は謹んでお詫びしますが)。

あ、それから、この「清和生命」とやら、被保険者の愛人が受取人の死亡保険、よく引き受けられましたねぇ・・・まあ会社の方針にもよるでしょうが、多くの会社ではこういうモラルリスクの可能性のある契約の引受には相当慎重になるとおもいます。要するにこの会社は、支払査定ががんばっているようですが、引受査定は結構ザルということですかね。

ちなみに次回はちゃんとした告知義務違反事件のようです。

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