厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 格付再考(JCR内海社長(元財務官)のコメントから)

<<   作成日時 : 2012/01/06 17:53   >>

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どらめもんさんのところで引用されてましたが(最近はふんどしをお借りすることばかりで本当にすみません)日本格付研究所(JCR)の内海さん(元財務官)が格付のあり方についてコメントされています。
http://www.jcr.co.jp/top_cont/report_desc.php?no=2012010410&PHPSESSID=a213d0243dd4fe4a999491694415a73a

まあ、元財務官がこのような米国格下げにムキになったとも取られる記事を寄せられること自体、ワタクシとしてはちょっと頬が緩んでしまう面もあるのですが、これに反応するのは、ワタクシも以前に米国がS&Pから格下げされたときに似たようなことを書いた覚えがあったからです。(とはいっても内海さんと同じレベルに達しているなどと恐れ多くも申し上げるつもりはさらさらありませんので誤解なきよう)。ワタクシの記事では米国債こそ格付体系の「天釘」と書きまして、まあそれを動かすってことがいろいろ問題あるっていう指摘をしたつもりですが、内海さんに置かれましても「米国債の格付は、少なくとも現段階ではこの世界における格付の基軸となるべきもの」と書かれておりまして、ワタクシ以上にきっぱりとその位置づけを断言されるところはやはりさすが元財務官でいらっしゃいますね。

内海さんはさらにMITのマンソー教授の論文を引用されて(出典は示されてませんが)格付会社は国や企業の信用力を的確に評価しなければならないと同時にその国や企業が行き続けることに考慮を払わなければならないと述べています。ワタクシとしては、まあそこまでいうと意図的に結果を鉛筆をなめて出すようなことになるかもしれないのでどうかとは思うのですが、趣旨については賛同するものです。つまり、格付会社も同じガラステーブルの上に立っていて、そのガラステーブルの存在が彼らの存在を支えほかの信用主体の姿をきちんと映すための鏡としても役立っているのに、それをわざわざ壊そうとした、少なくとも曇らせようとしたのは非常に理解に苦しむからです。もちろんここでワタクシがいうガラステーブルとは米国でありドルです。米国にせよドルにせよまさにガラスの王国という呼び名がふさわしいかもしれないもろさも最近垣間見せるようにはなりましたが、やはり土台そのものであり、それなしにほかの主体や活動が(根本的な破壊と再構築をしないのであれば)成り立たないことは自明です。格付だって例外ではない。

別のたとえを使うならば、格付会社も金融機関も国も、経済という営為に不可欠な水を供給する同じ水道局の人々だと考えるべきです。時々水漏れを修理する必要はあっても、根っこのバルブまで閉める権利は誰にもありません。米国を含む主要な国家をことごとく格下げしていく行為がその根っこのバルブをいじっているのだ、という認識がやや一部格付会社には欠けているようにも感じます。どうしても暴走するなら横にいる国などが思い切りハンマーで格付会社の頭を殴りつけて目を覚まさせる必要も出てくるのではないか?というところまで内海さんの気持ちがこもっているような気がしました。JCRの社長がここまで書かれているのですから、きっと東京電力の格付は(以下自主規制)。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
あけおめです。世界経済で関係ないところで、次ののシナリオとして日本の財政破たんをアホマスコミと、海外投機筋と旧大蔵省の方々が考える今日この頃ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
まー例によってNK新聞筋がIMFの監査なんてきわめてポジションテーク敵なリークを今日出して頂く中で、本邦株式市場はいまだ、低迷ですがすでに、アメ公的に本邦企業は多国籍企業化しているので、絶対買いですね。
内需産業が多国籍市場する中で、馬鹿なマスコミに惑わされすに、今年は間違いなくオーバーパフォームなセクターは、日本株でしょう。
でアホなWBSはまだ不動産投資を推奨する馬鹿だよね。
基本的に不動産投資に関して全く意味がないことは馬鹿でもわかすよね。
ということで、中華マネーとかいっているTVはなー。
しかし復興増税と福祉増税ってこいつからは、わかってないなー基本的には復興建設国債が妥当な政策的考え方でしょ。
かる
2012/01/06 23:12
またウッドフォードを祭り上げるWBSはどうしようのねーな。訴えても誰も見向きもしない、マー読売巨人軍の代表みたいなかわいそうな奴を取り上げる12CHとNK新聞はどうしようのないね。
かる
2012/01/06 23:16
私の世界感によれば、国民国家に本籍を企業が多国籍化すれば、その本籍国家は間違いなく赤字するわけです。とすれば国民国家という考え方は、基本的にすでにアメリカ欧州で財政破たんするのは必然ですね、いわゆる民主主主義はすべて財政破政治的な基盤と矛盾する制度である中で、独裁的な国家と他国籍企業が栄えるというわけのわからん社会になりそうです。しかし民衆は馬鹿ではないので、分権化ですし、情報の共有化の中で人類は次の世代におもしらい展開をしてくれるのでしょう。祈ってます。
karu
2012/01/06 23:34
いつもプログ荒らしすみません。最後に一言ですが、うちの子どもが来年就職戦線にすることになり、初めてわかったのですが、そのマニュアル本のすげーこと。
やっぱ、このあたりにすべての問題があるような。ちなみにうち子どもはNK新聞読むかよったらいらねーといったので安心しました。
karu
2012/01/06 23:50
1.国の信用力について格付けする意義を教えてほしい。どのように使われる目的なのか。格付けが使われなければ不要になるでしょう。国の信用格付けすれば、支払い能力測定だから、払えるか払えないかの確率であって、機軸という概念軸は矛盾するでしょう。
年金基金、投信にしろ、バーゼル資本基準にしろ、国まで格付けに投資基準なり信用基準を代替させる理由があるでしょうか。誰でもデータは公開で入手でき「客観的に」判断できる。
2.国について判断基準として格付けを使うことをやめたらいいでしょう。銀行にしろ、独自に責任を取れるだけの判断できるでしょう。既に利回りは格付けが決定キー要素ではなくなっていますし。
non cal
2012/01/07 22:18
証券の発行開示について、金商法や米・証券法は明文にて国債を免除証券として扱い、開示を義務付けておりません。格付けは開示情報にて審査されるのが前提であり、経営者から自分だけが知りえる非公開情報に依拠してなされるものではないでしょう。国の財政を誰もが知ることができるから格付けできるのでしょう。国の紙幣増刷の権限はさておいても、期限の利益喪失事由もクロスデフォルト規定もない(日本)国債の支払いについて、格付け機関のコメントは聞かないがが、評価は異なり、国債格付けを利用から外せばいいだけでしょう。中央銀行が国債を担保にして資金政策するにしても、中央銀行が格付けを基準にして掛け目を決めなければよいでしょう。ただユーロというのは、
non cal
2012/01/08 13:23
「きっと東京電力の格付は(以下自主規制)」、の続きを勝手に予想してみますが。

「JCRがBBB格に格下げするにはしばらくの猶予があり、その結果野村BPIから除外されず、パッシブファンドからの社債残高の1割を超す5000億円ともいわれる機械的な強制売却が行われる可能性は当面低い。結果として社債の売りが売りを呼んで民間からローンも含めファイナンスが出来なくなるような事態はしばらく考えにくい」、ってな感じでしょうかね。
紺ガエル(冬眠中)
2012/01/10 19:10
おひさしぶりでございます。
天釘という喩え、非常に奥が深いなあと感じました。
釘師はどうあるべきかとか、釘師の方とホールの関係の在り方、お客とホールのあり方なども考えてしまったり・・・。
今年もいろいろ読ませていただければと。
ろじゃあ
2012/01/13 03:38

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