厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 本日の日経経済教室(西村日銀副総裁「人口動態が迫る政策 上」)

<<   作成日時 : 2012/01/17 08:58   >>

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前回のエントリーで

「怒られるかもしれませんが、日本だけ見た場合近い将来本格的に景気が回復する(継続的な成長が実現する)ことはないと思います。それが本当に可能なのは、人口構成がもうちょっとまともになってからだと思います。まあやってみないとわからないとはいえ、いまドメスティックな成長戦略をいくらやっても、中期的な成長につながらない。」

というのを批判を承知で書いてみたら、なんと同じ趣旨のことをもっと学術的にかつグローバルに西村さんが書いておられたのでちょっと安心しました(って安心している場合か)。この辺の論点は藻谷さんが「デフレの正体」で取り上げたのと共通した論点だと思います。

考えれば考えるほど、この問題は、唯一の問題ではないにせよ、大きな問題であることは疑いなさそうです。一言で言えば、「世代間の公平」がないところに希望が生まれないし非生産人口が積極的な成長投資をしなくなるという現実です。

ところが現実にはその問題に政治はきちんと向き合っていないのです。かつてやった年金の物価スライド凍結、医療費のサービスなど、老人すなわち多くが非生産人口である層にこびるような政策ばかりです。また国全体として考えた場合、地方の活性化はもちろん必要ですが、費用対効果を考えない議論も横行しています。その結果非生産人口の比率の高そうな地域に相対的に多くのコストがつぎ込まれていくことになります。

結局政治家というのが当選してナンボの人々である以上、老人も一人一票持っている以上、そして一票の格差が是正されない以上、こういう構造は変わりますまい。

本来であれば老人層に日本の将来のことを考えた自己犠牲を込めた投票行動を期待したいところですが、それもまた困難でしょう。古く凝り固まった考え方だときっと若者が悪いということでおしまい。いまどきの若い者はだらしがないと切って捨てられるかもしれません。

こうした問題の所在がクリアになればなるほど政治の不作為あるいは逆噴射に対するストレスがたまることでしょう。「世代間の公平」を正面に打ち出した政党が出れば意外に票を集めるかもしれません。大胆に福祉に切り込み、一票の格差を是正し、極端に言えば将来を担う人々の意見がより政治に反映するシステム作りに特化する。自分自身もう少し若かったらやってみたかったと思うのですが、まもなく自分が「老いぼれ」といわれかねない状況ではちょっと説得力に欠けるかもしれません。

西村副総裁論文の続きが楽しみです。

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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
世代間の公平といって、年金削減すると、地域の商店で働く若者が、医療費削減すると、医療関係で働いていた若者が職を失うのではないのでしょうか。若者にとっての他人の不幸が、自分たちの幸福にはつながらないところが難しい。
世代間というよりも、やはり地域間格差で、いけてる都市部の収入をいけてない地方がすねをかじるところが問題なのではないでしょうか?
ばすがすばくはつ
2012/01/18 00:23
夢物語ですが・・・
1票の「悪」平等をなくすために、国に負う責任能力に応じて票を加重する方法です。
例えば、
20代一人1票(社会経験少、長期判断能力弱)
30代一人3票(社会経験増、長期判断能力増)
40代一人5票(社会経験大、長期判断能力強)
50代一人3票(社会経験大、長期責任に強度利害)
60代以上一人1票(社会経験大、長期責任に過度な利害)

要するに、社会経験を積み、家族を持ち、子孫への責任を負うことも考えるようになった世代に判断の中心をゆだね、高齢者層は無責任に逃げ切らないようにするのです。
高齢者層は自分達がないがしろにされることを懸念するでしょうが、本来そんな懸念をする必要はないのです。
自分達の子供の世代をしっかり正しく教育していれば、高齢者世代になってから不遇な仕打ちを受ける心配は生まれるはずはないのです。

こんな画期的な選挙制度は無理でしょうか・・・
コナン
2012/01/18 11:37
民主政治とは、本来的には、選挙民各層の利害を選挙民が選んだ政治家が利害調整し、かつ、選挙民も自身の利害(私事)だけではなく公共の利益まで考えて政治に参加をすることだと思われるのですよね。

これを理想論、きれい事との評価はともかく、民主政治とは、そもそも、このようなものでなければ機能しないものなのでは?

そこで日本の現状については、日本では社会の中で普通に協調精神が尊重をされる一方で、政治においては、こうした協調精神が変におざなりにされているようにも。
日本の国民、有権者が、民主政治とは本来どういうものであるのか(どうすれば最大限機能するものであるのか)を考え、日常生活で普通に重きが置かれている「協調精神」を政治においても発揮するのであれば、いわゆる「世代間格差」の問題も自然にいい方向にいく期待があるが。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AD%A6_(%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%B9)
>アリストテレスは現実政治に着目してその国家体制を分類する。その基準は統治者の数と統治の目的から六つの分類法を提案している。それは単独支配、少数支配、多数支配と公共のための統治か私事のための統治かという二つの基準を組み合わせたものである。公共のための単独支配は王制、私事のための単独支配は僭主制、公共のための少数支配は貴族制、私事のための少数支配は寡頭制、公共のための多数支配は国制、私事のための多数支配は民主制である。
アリストテレスは政治における中庸の重要性も論じている。
(以下略)
平ちゃん
2012/01/18 16:14
えーと、
・老人が地方に移住、一票の格差を利用して自分たちの言うがままの政治家を国政に送り込む
・地方でひたすら年金を使わずに溜め込み、デフレを招き若者の雇用を発生させない
・都市部に持っている不動産をスッ高値で賃貸orアホールドして若者からなけなしの金を吸い取る
というコンボかまされてる日本では、無理な相談だと思いますよ。老人無双。
無理無理蝸牛
2012/01/21 17:32
実はこういう統計に対して一番進んでる役所ってどこでしょうか。1財務省2経済産業省、3厚生労働省。
で答えは3です。だって年金財政って実は生命保険会社の方がわかってらっしゃるようアクチャリーの世界で、徹底的な人口動態から予測しなければいけません、
ということで、年金運用の世界で初めてMPTとか取り柄入れたの厚生省です。これホント。大蔵省のアホはこうゆう金融工学なんて誰もわからので、本邦機関の運用ひどかったね。いわゆるお任せ運用ですよね。
それを是正のが。なんてね。
カル
2012/01/27 00:53
これが実は財政破たん議論の最大のポイントで、人口動態が変われば、実は悪いことばかりではないのです。
なぜか。だって今昔1400兆円の個人資産の大半はみなさんご存じのよう、年寄りがもっているのでいつかは、引き継がれます。ここが味噌なのですよ。
相続税で補足ちかえば、多分3分2は国庫に入るです。
それをしってか知らずか、財政赤字の原資を全部消費っ税ないだろ。これはいかんです。インフレしえばと、マイナス金利であれば、短期国債なんか焼却しちぇえばいいのにとか、議論ができない役所なんですよ、野田さんは。
しかしこれだけ官僚日精する民主党が、財政再建を捨て切って大蔵?にするよる理由は、彼の大学コンプレっくすかな、以外に早稲田は東大に弱いからな。特に政経は。
かる
2012/01/27 01:23
でもやっぱ民営化したってJRとNttってすどいのは、やっぱ技術者の夢があること、これは国家でないと。
いかん。民営化とかじゃなくて、日本人の夢というものがねーとな。
かる
2012/01/28 23:58
とドメにひとつ、財政支出の乗数効果があるので、財政拡大で景気刺激ですよね。さて消費税でこの逆をやると当然逆乗数効果があるのは、論理的にも当たり前なのに誰もいわない。
であれば財政の民間に対する寄与は全くないという、ことになるので、無駄ですな。もしくはこれを信じるなら、大蔵の逆乗数効果によって、何倍も民間経済が縮小するんですって。馬鹿でもわかるよね。
あーあ。こういうことをまた年金問題に摩り替えるという、大蔵的発想が露呈してますね。確か私がいったようになりましたね。
かる
2012/02/04 01:02
というとで、財政資金を国にまかせて失敗だったので、土光臨調って、すばらしい発想です、はたして国鉄、電電公社、専売公社程、資産をもった実力のある官業はあるのかな。なんでのかんでも売却すればいいという発想がおかしい。
ひどいぞ年金資産の売却先は。その先の資産を運営する会社がまともかどうか。
みてみいなまともな、会社JRとNTTとは限らんぞ。
karu
2012/02/07 22:27
がすばくはつさん、コメントありがとうございます。ご指摘のようなことは確かにあるかもしれません。ただ、地方と都市との問題と同様、過剰にコストのかかっている低生産性セクターからより生産性の高いセクターに若者の労働力を移動させるということが必要なわけで、トータルで見れば全体の幸せにつながる可能性が高いと考えます。

コナンさんどうもです。同じようなことはワタクシも考えました。まあそれを決めるまでに特に日本では半世紀ぐらいはかかりそうな悪寒。そもそも議論しているうちに年齢層が変わるので合意ができるかどうか・・・

平ちゃんさん、どうもです。その理想がやはり理想にすぎないからこそ民主主義の自壊とか限界が最近言われているのですよね。

無理矢理蝸牛さんコメントありがとうございます。世代間問題だけではないのですが、「不公平」という感覚そのものの除去が必要なのでなんでもいいから是正のアクションを起こしてほしいものです。

かるさんどうもです。増税は歯車を思い切り逆転させるようなもので相当な軋轢があるでしょう。議論がかみ合わないのは、増税によってもたらされる不況の後に「希望」があるのかないのかへの見解の相違だと思います。バブルをバブルでごまかし続けることができないのであれば、赤字を赤字でごまかし続けることもできないのでしょう。問題はどのタイミングでやるかってことなんですがね。
厭債害債
2012/02/08 05:34
個人的に思ってるのは、公平感を語る前には相互理解が必要なので、「断絶した両世代に対話してもらう」というところから始めると上手くいくんじゃないかなぁ、と。

 対話が進み、理解が進めば、自然と「お互いを考えた公平」が穏やかに出てくるんじゃないかな……みたいな。

 まぁ、時間はかかりそうですが、急がば回れで。
甘い考えかなぁ、と思わないでもないですが……
「世代間の公平」重要ですよね
2012/02/12 14:51

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