厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 理解に苦しむ議論

<<   作成日時 : 2014/05/13 08:56   >>

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法人実効税率の引き下げとひきかえに、配当課税を強化するという意見が出ているようです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1201M_S4A510C1000000/

そもそも、法人税と配当課税は「二重課税」であるという議論があるなかで、こういう理解に苦しむ意見があるんですね。

もちろん、いまの法制度はこの二重課税性を堂々と(まあ法人実在説の立場ではそうなるんでしょうか)認めてしまっているわけだから、二重課税そのものが新たに問題になることはないのですが、経済実態として、株主のガバナンスがこれほどまで重視される時代になってきた中で、経済実態として法人と株主との経済的関係を切り離して考えることの合理性はどれほどあるのでしょうか。法人税を下げる代わりに配当課税を強化するというのは、法人と株主が同一の利害関係を持つ、もっといえば法人は株主のものであるという発想からはたし引きゼロで何の意味もないことになってしまいませんでしょうか?

税制度というのは社会的な利害の再調整という意味も持つのですが、この意見を出された方はおそらく相当な税や公共経済の専門家とお見受けするので、もっとその背景にある考え方などをきちんと(メディアにも)説明するべきだと思います。まさか本当に書かれているような単純な話ではないと信じたいものです。

そもそも、何のために法人税って引き下げようとしているんでしたっけ・・・


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>法人と株主が同一の利害関係を持つ、もっといえば法人は株主のものであるという発想からはたし引きゼロで何の意味もないことになってしまいませんでしょうか?

富の移動、再分配という面だけを見ていると同じかもしれませんが、企業が生産する時に面する限界的な収益/コストの構造が変わるので、企業の生産に絡む行動が変化します(その結果として富の最終的な分配状況も変わってくる)。

別にこの案を支持するわけではありませんが、差し引きゼロで終わるという話は完全な誤りです。

ちょっとした思考実験ですが、貧富・所得が同一な社会において、同じ税収を取るのを所得税・消費税・人頭税のどれで行うかによって労働力提供量や生産水準が変わってくることを確認してみて下さい。あるいは所得税を取って同額の人頭補助金を払う場合でも、やはり労働力提供量や生産水準が変わってしまうという例の方が似ているでしょうか(所得税は労働における限界的な収入を減らしてしまうので、たとえ同額の人頭補助金があったとしても、労働力提供量や生産水準が下がってしまう)。

法人は株主のものであり、利害関係が同一となって、同じところから取って同じところに返すような話であって、経済には影響を与えることになり、それを狙ってそのような政策を遂行しようという案が出ることは自然なことです。むしろ、たし引きゼロでも経済に影響があるからこそ、それが良いものとなるかどうかを吟味する必要があります。

gin
2014/05/13 13:13
ginさんありがとうございました。おっしゃる通りっしひきゼロというのは短絡的すぎますね。その点は違いがあるかもしれません。前に書いたスチュワードシップコードとの絡みでいえば、株主が企業にプレッシャーをかけて、もとい目的を持った対話を通じて、配当ではなく新たな投資に内部留保を使うよう導くべし、というある意味わかりやすい政策かな、という気もしてきました。ただ、やっぱり普通は片方で税金を下げてその財源として同じ利害関係者からとるというのはなかなか理解されにくいのではないかと思います。
厭債害債
2014/05/14 08:27

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