厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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<<   作成日時 : 2015/03/12 08:59   >>

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昨日3月11日の日経一面は生保業界最大手の日本生命が増配をするという記事。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H56_Q5A310C1MM8000/

(引用)
「日本生命保険は2015年3月期決算で個人契約者の配当を7年ぶりに増やす方針を固めた。株高や円安で資産運用収益が増え、保有契約数の反転など本業の改善も確実になったと判断した。増配総額は約30億円で、個人契約の半分にあたる720万件が対象となる見通し。明治安田生命保険なども増配を検討しており、消費者心理にも好影響を与えそうだ。

 生保の契約者配当は、当初の見積もりよりも運用収益が多かったり、死亡者が少なかったりする場合に剰余金を配る仕組み。日生が増配するのは予定利率が低い10年未満の契約が中心。主力商品を刷新した12年度以降の契約では9割以上の360万件が該当する。
 増配額は契約している保険の種類や加入者の年齢によって異なるが、1000円を超えるケースもある。年金保険など貯蓄性の商品より、定期保険や定期付き終身保険など保障性商品の方が増配額は大きい。
 日生の15年3月期決算は、円安や株高など相場環境の好転が追い風になる。有価証券の含み益はバブル期を超え、本業のもうけを示す基礎利益は7年ぶりに6千億円台を回復する見通しだ。08年の金融危機後は財務基盤の充実を優先して増配を見送ってきたが、契約者への還元にカジを切る。
 人口減少や低金利などの逆風を乗り切れそうな力が備わってきたことも背景にある。営業職員を中心とする販売のテコ入れで、減少傾向だった保有契約数は13年3月期にプラスに転換した。14年3月期は運用環境が悪化した場合にも安定した配当が維持できるように500億円を積み立てた。
 日生は営業や内勤職員の賃上げを決めており、増配によって相互会社で社員と呼ぶ契約者を重視する姿勢を打ち出す。
 外資系や損害保険会社系の生保は、配当をしない代わりに保険料が割安な無配当保険の販売に力を入れて、業績を伸ばしている。保険料収入で日生を抜いた第一生命保険でも、契約者配当がない貯蓄型の保険が売れている。日生は今回の増配によって、配当付き保険の魅力を高めたい考え。
 日生以外の大手生保も増配を検討する。明治安田生命は14年3月期に6年ぶりに増配した。2年続けて実施する方向だ。第一生命は15年3月期に株式会社としての最高益を更新する見通し。住友生命保険も運用利回りが契約者に約束した利回りを下回る「逆ざや」を解消するめどが立った。業績の改善を受けて大手4社がそろって増配に踏み切る可能性もある。
 大手生保の契約者は単純合算で3千万人を超える。生保の増配は株や外貨建て商品をもたない保険の契約者にも円安や株高の好影響が及ぶ。」

以下は本日3月12日の朝日新聞デジタル版
(引用)
「大手生命保険会社が2014年度決算で、個人契約者への配当を増やすことを検討している。資産運用が好調で業績が改善しており、契約者へ利益を還元する。実現すれば、日本生命が7年ぶりとなるほか、第一生命や明治安田生命、住友生命が2年連続、富国生命が3年連続となる。
 契約者配当は、当初の予定より運用益が出たり、死亡者が少なかったりした場合、利益の一部を契約者に配る制度。各社とも株高に加え、円安に伴って運用を増やした外国債券からの収益も上がっているため、増配を検討中だ。実施を決めれば、15年7月の総代会後に契約者に配られる。
 最大手の日生の場合、契約期間が10年未満で、予定していた運用利回りが比較的低めに設定してある契約を中心に増配する方針。個人契約の半分にあたる720万件にのぼり、増配の総額は約30億円を見込む。単純平均すると、増配額は1契約当たり400円程度になる見通しだ。」

色々な感じ方があろうかと思いますが、これに関しては朝日新聞のほうがフェアだと思います。日経の方はことさら、日本生命の決定を取り上げていますが、全体のトーンが賃上げまで取り上げるなど、どう見てもアベノミクス翼賛記事の一翼を担わせる目的で書かれています。本来は日本経済に与える影響とかマクロの視点で書くべきで、朝日のように配当に絞って生保業界全体の動きとして明確にした方が好ましいと思います。朝日の記事は初めから業界全体を取り上げているうえ、さりげなく3年連続増配している会社もあることも紹介し日本生命はむしろ出遅れ組であることがわかるようになっていて、この点翼賛記事とは一線を画した冷静な内容と言えます。

しかも日経の記事では消費者心理に好影響を与えるとありますが、一契約あたり平均400円程度で、もともと金持ちで大量に有配当保険に加入している場合は別として、家計を総合してもせいぜい2000円ぐらいにしかならない配当がどうやって消費者心理に好影響を与えるというのか?この辺がなんとなく「ヨイショ」しつつアベノミクス翼賛の香りがぷんぷんするわけです。

実はこれ以外にも最近、日経がやたら日本生命の記事をとりあげていて(たとえばこれとかこれとか)、どう見ても日系生保第二位(指標によっては一位)の保険会社にたいする猛烈な対抗アプローチをかけている気がしたので注目していたのですが(選択という雑誌でも取り上げられていました)、政権と特定の会社と特定の新聞社の利害が見事に一致した素晴らしい連係プレー(皮肉)かと思います。

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 日経が財界御用達新聞と揶揄されても、まぁあの新聞社の歴史見れば非常に納得できる立ち位置のような気がします(苦笑)。
 提灯掲げるのも市況をあおるのも、その分割り引いて読んでいればそれなりです。むしろ原発についてなんて、書く記者でスタンスが微妙に賛成反対に振れてるのが面白いです。経済面だったかな、コラム「大機小機」も揺れ動いてる様がなかなかです。社内での感性(思想)統制がされてないのがいいのか悪いのか、そこんところは判断難しいところですけど。
まるふう
2015/03/12 23:13

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