厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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<<   作成日時 : 2015/03/19 12:36   >>

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金融相場なので、どうしても金融政策の行方が市場を動かすことが多くなり、その意味で昨夜の米国FOMCは注目されたわけですが、ステートメントからpatientという文言を外して、利上げするのに邪魔な足かせを取っ払ったというところは予想通り。一方で経済やインフレの見通しは下方修正されていて、メンバーの変更という要素は大きいですが、やはり慎重さがみられる内容になっていると思われます。

FEDの立場としては常にデータを注意深く監視しながらいつでも(利上げに)動けるオプションをもったということになりますが、市場はむしろ利上げが遠のいたという見方を強めて、株高債券高ドル安となりました。まあ市場としてはわかりやすいです。ただ、これを見て日本も今日は株高だろうと思うとこれが微妙で、日本の株高はかなりの部分円安からもたらされているので、ドル安円高がスポットでは株安に作用するということになります。このメカニズムをわからないと朝一で今日は日本も株高だぁーとか言い切ってしまう何とかストの方が表れてコケるという羽目になります。まあ結果的にはまだ株高トレンドは続くでしょうけれど。

たしかにステートメントや経済・インフレ見通しが下方修正されている面は大きいのですが、今回の最大の要素は「ドル高の影響」すなわち輸出への影響を前面に打ち出していることで、輸出の不振はドル高が多少なりとも原因であることは明らかなので、これは利上げを抑制する要因となるはずです。今回のステートメントで明確に「・・・export growth has weakened.」というこれまでなかった判断が示されています。

昨夜もスウェーデンが緊急会合で利下げ(マイナス幅拡大)と追加量的緩和を決定したように、世界の趨勢は欧州を中心に緩和基調にありますし、中国の鈍化やそれの影響を受ける国々でも弱気の見通しが強く、放っておけばドル高の流れは止まらない可能性があります。このタイミングでドル高に対する懸念が表れてきたことは注目です。FEDが考えるべきなのはもちろん国内問題ですが、実際はやはりその影響力は世界的に大きいので、あまり早いタイミングで利上げをしてしまうと、中南米などエマージングをはじめ多くの国に影響を与えかねない(そしてそれがブーメランのように跳ね返る)ということを意識し始めたのかもしれません。この点はまさに現在色々なところで緩和が進行形なので、より慎重に扱うべき問題でしょう。

もう一つのポイントは、今回のような修正によって、アメリカのイールドカーブにフラット化圧力がかかりやすくなるということです。今年中に利上げがあると皆さん見ている(ワタクシは必ずしも同意しないが)ので短期には金利上昇圧力が残っていますが、経済見通しの低さから見て長期金利は上がりづらくなります。それに加えて、日本も欧州もまともな国の金利はほとんどありません。債券投資でリターンを上げるには、米国債のヘッジ付ぐらいしか大量にお金をさばけるところが残っていません。

奇しくも今年1月には、日本の米国債保有残高が中国に再びほぼ追いつく状態になりました。中国がおそらく意図的に保有を控えているなかで、日本が消去法でどんどんヘッジ付を含む米国債を買っている姿が見えます。
http://www.treasury.gov/ticdata/Publish/mfh.txt
こうした需給の流れは今後も続きそうな予感がします。

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