厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS ある会社の話〜エピローグ

<<   作成日時 : 2015/06/29 07:55   >>

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(J社の某元役員の回想)

いやーあの時はおったまげたよ。たまたま定時株主総会の前に報告があってA社長の部屋に行ったときのことだった。もうその頃には社長の人気は地に落ちていたけれど、社内のスパイとか巧妙に使っていろいろ反対意見は抑えていたんだろうね、表立って反抗する幹部もおらず、そんななかでどんどんまずい規程とかできていって社内は本当にバラバラだったね。それでも、多くの人はまだA社長がJ社をよくしようと思って頑張っている、と信じていたよ。

ところがその時、たまたま機嫌がよかった社長が漏らした言葉を聞いて、私は腰を抜かしたよ。

「xx君、僕は今度の株主総会の後の役員会でまた社長をやらせてもらうことになるけれど、フフフ、その意味って分かるよね。」
「はあ・・・」
「かつての名社長といわれたK泉さんは4年だった。自分の派閥をぶっ潰すとか物騒なことを言いながら、ずっと人気が高いままだったが、結局在任は4年だった。僕は今度で5年目に突入する。」
「あ・・・そ、そうですね。やはりA社長が素晴らしい力で大きくJ社を変えてきたことは皆が認めるところですから・・・」
「うむ、それはわかっとる。もう一つ重要な意味がある。聞きたいかね?」
「は、お聞かせいただけますか?」
「うちの爺さんが昔社長をやっていた時代の話を知っているだろう?」
「ワタクシは生まれておりませんが、J社はUグループとの関係をどうするかで争議にまで発展したとかいう・・・」
「そうそう、でもうちの爺さんはそれを力ずくで強引にまとめ、Uグループとの間で、その後に影響する強いアライアンスの礎を築いたのだ。つまりJ社の発展の基礎を作った。その爺さんは社長を何期やったか知っているな?」
「あ!」
「そう、僕は、今度で爺さんの社長在籍期を追い抜くことになる。」

A社長はその時、デスクの横の棚にある自分の祖父の写真を眺めたんだよ。そして、こう付け加えたんだ。
「ようやく僕の人生の夢がかなった・・・」

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