厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

アクセスカウンタ

zoom RSS 利上げ催促相場?

<<   作成日時 : 2015/08/25 12:04   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 1 / コメント 1

今回の市場の大きな動きについてはいろいろ言われていますが、大きな原因は二つあると思っています。一つはやはり中国発の混乱です。そもそも経済数値が信用できない国によくまあみなさん投資されるものだとおもって感心しているわけですが、それでもこれまでは右肩上がりで政府がその成長をサポートするという信頼感があったので、非常によかった。しかし、いろいろな周辺の状況がどうも実態が悪そうだという印象を植え付け、そのうえ、株価が落ち始めたときに政府がとったルールを無視した行動によって、ますますその悪さを印象付ける結果となった。アジアのみならず世界の経済が中国の高成長に少なからず依存していることを考えると、この流れは「一旦終わった」感を出すのに十分だったと思います。

実際ワタクシも中国が株価操作をしたあたりでDC年金の株をほとんど外して安全資産に移しました。中国がこけたらそれはもう一旦終了フラグは立ちますわね。ワタクシの友人は「チャイナプット」なんてことを言って「政府が何とかするにきまっている!!!」なんて言ってましたが、成長が上向いている時ならいざ知らず、逆転を始めた経済でそんな落ちてくるナイフを受け止めるようなことがいつまでも続けられるわけはありません。バフェット指数的な考え方で、仮に中国の名目成長率を公表より控えめに12%(実質5%+インフレ7%)とみれば、上海総合指数の今世紀ボトムが2005年ごろの約1000ポイントですから、1000x〖1.12〗^10=3105ぐらいが今のあるべき水準ということになりますか。

(余談ですがチャートからはもう一つの解釈ができるのであって、2005年以降もう一回ボトムを付けたのが2013-14ごろの2000ポイントで、そうなると9年で200%のトレンドにしかなっていないということです。その間のインプライド名目成長率?を逆算すれば2=x^9 x=2^(1/9)=1.08 つまり8%ぐらいとなって、インフレ率を引くとほとんど成長してないじゃないかという恐ろしい結果になってしまいます。で前者の3100ぐらいが適正とみるなら若干のオーバーシュートはあってもそろそろ止まると思うのですが、後者(つまり中国経済の壮大な粉飾シナリオですな)であれば、2000台の前半が適正な指数のレベルということになってしまいます。まあこれはリスクシナリオ)。

もう一つは、これはワタクシの少数意見ですが、米国が利上げを渋っていたことがかえってリスクを高めたのではないか、ということです。もともと米国の利上げというのは従来のフレームワークから説明がつきにくかった。つまりインフレが上がる見通しがなかなか見られない中で景気は好調で、このままいくと市場や経済にリスクを生み出すから利上げするという、どちらかというとFEDビューではなくBISビューに近い立場での利上げということです。しかし結局のところこれまで利上げを先延ばしにしてきたことで、多少量的緩和の巻き戻しをしたとしても、市場に対し間違ったメッセージを送り続けた可能性があると思います。とはいえ、ワタクシは前にも書きましたが結局今年利上げはしないだろうと考えていました。それは、もう潜在的な成長余力がどの国も低下している中で、株価が上昇している現実は、ちょっとしたきっかけでどこかのタイミングでその調整が必要になるだろうし、おそらくそのきっかけというのは、アメリカが利上げする見通しの確実性そのものだろうと思ったからです。つまり利上げしようとしてそれを織り込ませようとすると、利上げできない現実を突きつけられる、ということが見えていたわけです。実際のところドルにペッグしていた中国元は米国の金融政策の影響をもろに受けるわけですから、米国の利上げの話が見えてきた段階で徐々に中国経済に影響が出始めるわけで、それがどんどん近づいてきて現実に破裂したのがいまの状況だと思います。本来であれば、これほど時間をかけずに利上げしておけばよかったのだと思います。つまりバブルが大きくならないうちに一回破裂させておいて、その後の大きなバブルの発生を防ぐというやり方もあったでしょう。

今回のミニ(で終わるかどうかはわかりませんが)クラッシュは、もっと早めに利上げしておくべきだったという意味で、これまでの一種の利上げ催促相場が自律的に修正したことであった、と考えています。もう利上げは手遅れになった感がありますが所詮はアナウンス効果やのりしろ効果というのであれば、これからでもやればいいと思います。そもそも相場というのは経済データとはやや種類を異にする・・・まあ、利上げは当面できないとは思いますけれどね。利上げを先送りしたいという意図が見えてしまっていた段階で、こうなることも運命づけられていたともいえます。

その意味では、今回は株のバリュエーションが過激になった結果のバブルではないので過度に悲観的になる必要もないとは思いますが、コモディティなどの動きを見ても世界中であまり無茶のできない経済になってしまったということを痛感させられたイベントだと思います。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
株価急落
24日の東京株式市場は、中国経済への懸念に端を発した前週からの世界的な株安の連鎖が止まらず全面安の展開となり、日経平均株価の下げ幅は一時、前週末比937円03銭まで拡大しました。終値も895円15銭安の1万8540円68銭と今年最大の下げ幅を記録、2月23日以来半年ぶりの安値となりました。 *** ♪株ひどいよ♪ ...続きを見る
歌は世につれ世は歌につれ・・・みたいな。
2015/08/27 21:15

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
上記記事同意致します
資産価格を崩さずにじっくり織り込ませる手法が、却って天井が見えかけたときのボラティリィティを増大させてると思います
ぺこぽん
2015/09/09 12:07

コメントする help

ニックネーム
本 文
利上げ催促相場? 厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる