厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 軽減税率

<<   作成日時 : 2015/12/16 07:29   >>

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どうも最初からワタクシの気に食わない議論が世の中で展開されていて、もう好きにして、って感じで放置していますが、それにしても今日の日経新聞がすっぱ抜いた裏話をみると、さらに怒りが増幅してきます。
もともとワタクシは消費税というのが性質上積極的に逆進性を認めるものであり、直間比率の是正という視点では、貧乏人はつつましく暮らせばいい、金持ちはたくさん消費してたくさん税金を(実額で)払ってちょうだい、という制度だと理解しています。
ですからそもそも軽減税率には賛成できないのですが、実際世界的には軽減税率を採用しているところも多いので、まあ社会政策的な必要性があるというのも理解できないわけではありません。

しかし、今回の日本の議論はあまりにも筋が悪すぎる。

まず、軽減税率といっても8%のものを10%にしないというだけで、インパクトという点でも貧乏な消費者の目にはそれほどの効果はないと思われます。本気で社会政策的に重要であれば、英国のように本来20%のVATが5%(家庭用燃料、電力など)あるいはゼロレート(0%=非課税)(食料品(一部除く)、水道水、新聞、医薬品、居住用建物など)というレベルの対応が求められると思います。ここには、原則としては課税対象となるとしつつ人々の生存に必要なものはほぼ課税しないという明確なポリシーが感じられる。もちろんワタクシ的にはそういうものをあまり考慮しない冷酷無比な課税の仕方もありだと思っていますし、個人的にはそちらを支持しますが、英国のやり方はそれはそれで筋が通っている。日本でも非課税(0%)品目はいくつかありますが、食料品などは含まれていなかった。それはやはり最初の導入時からそういった要素をあまり考慮しない方向性に基づいて制度設計がなされたからだと思います。はっきり言ってもうすでに課税品目は一律8%まで来たのだから、いまさら2%の違いでぐちゃぐちゃ言うな、という気がします。外食かどうかなんてたかが2%なんだから本来どうでもいいでしょう。要するに政府の腰が据わっていないというか趣旨が貫徹されていないという印象を強く受けます。こういう人たちに財政再建ができないことは明白です。

さらに、新聞記事でも明らかになっているように、こうした論争が「政局」になってしまったことです。国家のためにどうすべきか、という議論ではなく、単にポピュリズム政党である公明党が連立を離脱したら政権維持が困難になるというだけの理由で、ポピュリズム政党である公明党の意味不明の主張をのんでしまう。そもそも公明党がなんでこんなしょうもない主張ができるのかよくわからない。昨日のニュースではもうすでに自民党と創価学会が直接話し合いをして税率の交渉をしているように報じられていて、政教分離はどうなった?とか、はっきり言ってぐちゃぐちゃです。日経新聞の記事を読む限り、首相も公明党の党首も言うことがふらついていて、結局取り巻きや支持団体の争いのなかで個々人の権力闘争が前面に出た政局となってしまった感があります。そもそもそれぞれの党のガバナンスの問題であり、それらの連立である政権には失望せざるを得ないですね。

間の悪いことに新国立競技場の案がでてきて、あの時の金の議論が思い出されます。
どなたかが書いていましたが、あの時大いに世の中を怒らせたお金の問題なんてかすむぐらいのいい加減な財源論で物事は進もうとしています。いま世界的にいつまでも株高が続いたり好景気が継続したりする状況とは確信できない中で、税収増に安易に依存してはいけないと思います。

いずれにしても、日本の軽減税率をめぐる議論は筋が悪すぎる。そしてそんな問題を時間をかけてぐだぐだになりながらやっているいまの自民党と公明党には大いに失望しています。日本のような成熟国家で財政には打出の小槌はないのです。早く、徹底した消費税増税と直接税減税で財政再建と成長問題に取り組む人が出てきてくれることを祈ります。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
ホント何だかなあと思います。
欧州は税率4本立てくらいで、ならすと5〜8%ともいわれてます。
10を8にしたところで金額ベースだと月1000円くらいだし、当然富裕層のほうが「軽減幅」は大きくなります。公明党が支持者に胸を張るためだけに時間と事務費が失われることになった一方で、一番重要な社会保障との一体改革に道筋を示せていませんし、歳出構造も硬直化したままです。

大き過ぎて誰も触れられない問題になっているのかもしれません。
nobinobi
2015/12/16 11:49

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