消費者金融のあり方について

そもそも消費者金融だけではなく日本の融資システム、ファイナンスシステム全体にかかわることなのだが、リスクと金利がまったくリンクしていない。ご存知の方も多いと思うが、いま企業向け金融の世界では、いわゆる債券市場でつけられる金利水準より融資市場でつけられる金利のほうが低いことがしばしばある。貸し手の側から見れば融資は流動性は落ちるし何よりもメインテナンスが大変だ。毎期きちんと査定をして金融庁の検査に備えなければならない。同じ会社の債券なら、格付けが一定以上だとほぼフリーパスである。
こういうことが起こるのも、リスクに見合った金利をとらなければならないという姿勢が金融機関の側に欠けているからだろうとおもう。

この点、消費者金融のほうも一定のデータベースをもち金利水準も債務者の状況によって多少は変えている(はず)と思うが、それでもかなり硬直的な金利水準であることは否めない。一方でそれでも借りる人がいっぱいいるのも事実だ。

そもそも日本の利息制限法や出資法自体が市場金利の水準を一切無視して制限金利を「固定」金利で表示している。大体昭和20年代の高金利の時代に制定された法律の制限金利がゼロ金利の時代も変わらなかったことにだれも疑問を持たないのだろうか?

とはいえ、現実には今の消費者金融の金利で借りる人がいっぱいいる。銀行などの融資と消費者金融レベルの融資との間の中間マーケットが極めて薄いような感じを受ける。つまり、お金が必要な人で銀行などから借りられなかったらいきなり消費者金融の高い金利へ飛んでしまっているような印象をうける。逆に言えば今の日本では消費者金融のニーズはこの金利水準でも強いということなのだろう。

私は、今の消費者金融の問題が日本の不完全な市場に起因するのだと思う。この状況で市場原理を追求しても、多重債務者はヤミ金融から借りるだけだろうし、問題はすべては解決しないだろうということである。ある意味突き放した言い方になるが、だめな人はだめなのだから、まともな業者は貸す側できちんと審査して貸さないようにさせることと、罰則を強化して「絶対に」脅迫的な取立てを行わせないことだけしかない。それと同時に、中間的な市場を早く育成することである。まともでない業者に足を運んでしまう人は言い方は悪いが麻薬中毒者と同じであるから、行政の側で事前にしかるべく処置をすることが望まれる。(といって具体的には?ときかれると、まさか家に縛り付けて電話もできないようにするとかいうのも非現実的だし・・・)。

貸す側の審査をきちんとさせるという意味では、消費者金融においては「生命保険」への加入を強制させることは禁じるべきである。貸し手も、場合によっては借り手も、そこに頼るだろうし、まさにそれがゆえに問題が生じているのは明らかである。住宅ローンでも団体信用生命保険に入らされるではないか、という意見もあろうが、大体与信額が違いすぎるし、こちらはきちんと審査して返済能力を確かめた上で貸すケースがほとんどで、借りる側も決して追い詰められて借りることはない。セグメントが違うとしか言いようがない。

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