全日本柔道選手権(休日モード)
石井慧選手が二回目の優勝。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080429-00000008-maiall-spo
ワタクシも高校時代柔道部だったので、今でも格闘技全般を見るのは好きだが、とりわけ柔道についてはいろいろ興味を引いてやまない部分が多い。この全日本選手権は、体重無差別であり、ルールも講道館ルール(ポイントは有効以上、反則ポイントも指導ではなく注意以上、柔道着を直すのは正座して行うとか)という点で日本柔道界が最もこだわりをもつ大会かもしれない。
優勝した石井選手は実力もあるのだが、解説の篠原氏のコメントは常に辛口であった。要するに勝負にこだわるあまりポイントを取って逃げてしまう姿勢が気に入らないというのである。準決勝の棟田選手との試合も相手が反則(注意)を受けたあとは右腕で相手の脇を突っ張る形で自分は技を出せない代わり相手が技を出しにくくなる姿勢を長く続けたりしたし、決勝の鈴木桂冶選手との試合は大内刈りと押さえ込みで有効ひとつ技ありひとつをとった後やはり同じ姿勢を続けてしまった。さすがに審判もこれにはかなり問題視したようで、石井選手にその後次々に反則が与えられ、最後は「警告」(技ありと同等のポイント)までいったが、有効一個分石井選手がリードしたまま試合が終わり石井選手の勝ちとなった。
終了後のインタビューのときは石井選手はぼろぼろ涙をこぼしていたが、嬉し涙かと思いきや、「自分の柔道が情けない」というのである。一応これまで全日本選手権で優勝してオリンピックに出られなかった選手はいない、のだが、「こういう情けない柔道をしている自分にはなんと言われても仕方ない」といい、「結果を黙って受け入れる」という。なんと殊勝な、と思っていたら篠原氏の厳しい一言。
「いつもそういうことを言ってても、今日の内容ですからねぇ」
もともとこういう試合が多いので国内柔道界からは結構厳しい意見が多いようだ。
ただ、どうだろうか?国際ルールで行われるオリンピックにおいて、彼のようなスタイルのほうが勝つ可能性は高くないだろうか?ポイントを取って逃げるというのは確かに面白くないが、勝ち負けにこだわるのであれば彼の代表は悪くないと思う。もう一人の有力候補は棟田選手だったが、準々決勝で見せた支え釣り込み足は芸術的だった。相手の選手が50センチぐらい浮いたあときれいに一回転して背中からたたみにたたきつけられた。ただ、結局準決勝の石井選手戦で先に注意の反則を取られたのはやはり大きな相手と組んだときに技が出にくいということでもあり、国際大会では結構マイナスだろうと思う。
今回は100キロ超級のオリンピック代表選考の材料にされる最後の大会ということもあり、井上康生選手の活躍が注目されたが、準々決勝で一本負け。終了間際で、このままだと旗判定かと思われたとき、井上が思い切った内股に言ったところを相手の高井選手がすかして技ありをとりそのまま押さえ込みで一本となった。個人的な感想は、旗判定で多分負ける可能性が高いと思った井上選手が、どうせ負けるならと一か八かの内股にでて見事に散ったのだと思う。これまで井上選手から1本をとった選手は日本人で2人しかいないのだそうだ。とはいえオリンピックはおそらくちょっと無理だろうと思われる。
番外:思わず吹いてしまった篠原氏のコメント
(過去の優勝回数ごとにリストがテロップで流れたとき。ちなみに篠原氏は全日本3回優勝)
(テロップ)「優勝三回 鈴木桂冶 井上康生 篠原信一・・・・」
篠原「どうして私の名前が鈴木や井上の後なんですか?それが気に入らないですねぇ!」
アナ「・・・いえ・・・これは後ろから古い順でして・・・」
篠原「ああそうですか」
篠原氏は素顔は結構お茶目な人みたいですから、ジョークだったかもしれませんがアナウンサー相当びびってました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080429-00000008-maiall-spo
ワタクシも高校時代柔道部だったので、今でも格闘技全般を見るのは好きだが、とりわけ柔道についてはいろいろ興味を引いてやまない部分が多い。この全日本選手権は、体重無差別であり、ルールも講道館ルール(ポイントは有効以上、反則ポイントも指導ではなく注意以上、柔道着を直すのは正座して行うとか)という点で日本柔道界が最もこだわりをもつ大会かもしれない。
優勝した石井選手は実力もあるのだが、解説の篠原氏のコメントは常に辛口であった。要するに勝負にこだわるあまりポイントを取って逃げてしまう姿勢が気に入らないというのである。準決勝の棟田選手との試合も相手が反則(注意)を受けたあとは右腕で相手の脇を突っ張る形で自分は技を出せない代わり相手が技を出しにくくなる姿勢を長く続けたりしたし、決勝の鈴木桂冶選手との試合は大内刈りと押さえ込みで有効ひとつ技ありひとつをとった後やはり同じ姿勢を続けてしまった。さすがに審判もこれにはかなり問題視したようで、石井選手にその後次々に反則が与えられ、最後は「警告」(技ありと同等のポイント)までいったが、有効一個分石井選手がリードしたまま試合が終わり石井選手の勝ちとなった。
終了後のインタビューのときは石井選手はぼろぼろ涙をこぼしていたが、嬉し涙かと思いきや、「自分の柔道が情けない」というのである。一応これまで全日本選手権で優勝してオリンピックに出られなかった選手はいない、のだが、「こういう情けない柔道をしている自分にはなんと言われても仕方ない」といい、「結果を黙って受け入れる」という。なんと殊勝な、と思っていたら篠原氏の厳しい一言。
「いつもそういうことを言ってても、今日の内容ですからねぇ」
もともとこういう試合が多いので国内柔道界からは結構厳しい意見が多いようだ。
ただ、どうだろうか?国際ルールで行われるオリンピックにおいて、彼のようなスタイルのほうが勝つ可能性は高くないだろうか?ポイントを取って逃げるというのは確かに面白くないが、勝ち負けにこだわるのであれば彼の代表は悪くないと思う。もう一人の有力候補は棟田選手だったが、準々決勝で見せた支え釣り込み足は芸術的だった。相手の選手が50センチぐらい浮いたあときれいに一回転して背中からたたみにたたきつけられた。ただ、結局準決勝の石井選手戦で先に注意の反則を取られたのはやはり大きな相手と組んだときに技が出にくいということでもあり、国際大会では結構マイナスだろうと思う。
今回は100キロ超級のオリンピック代表選考の材料にされる最後の大会ということもあり、井上康生選手の活躍が注目されたが、準々決勝で一本負け。終了間際で、このままだと旗判定かと思われたとき、井上が思い切った内股に言ったところを相手の高井選手がすかして技ありをとりそのまま押さえ込みで一本となった。個人的な感想は、旗判定で多分負ける可能性が高いと思った井上選手が、どうせ負けるならと一か八かの内股にでて見事に散ったのだと思う。これまで井上選手から1本をとった選手は日本人で2人しかいないのだそうだ。とはいえオリンピックはおそらくちょっと無理だろうと思われる。
番外:思わず吹いてしまった篠原氏のコメント
(過去の優勝回数ごとにリストがテロップで流れたとき。ちなみに篠原氏は全日本3回優勝)
(テロップ)「優勝三回 鈴木桂冶 井上康生 篠原信一・・・・」
篠原「どうして私の名前が鈴木や井上の後なんですか?それが気に入らないですねぇ!」
アナ「・・・いえ・・・これは後ろから古い順でして・・・」
篠原「ああそうですか」
篠原氏は素顔は結構お茶目な人みたいですから、ジョークだったかもしれませんがアナウンサー相当びびってました。
この記事へのコメント
鈴木の対してではなく、石井のことですが。。。
実際会場で見てましたけど、決勝の決着が付いた瞬間の拍手の無さがそれを示してましたね。
それよりも、石井の三回戦はご存知ですか?
2-1の旗判定でしたけど、会場全体は明らかに0-3で石井の負け。
2-1の旗が揚がった瞬間のブーイングはこれまでの全日本で一番のものでした。
やっぱりせこい柔道は駄目だね。