週末の雑感

http://www.ft.com/cms/s/0/9e7dce78-ee6f-11dd-b791-0000779fd2ac.html?nclick_check=1

FTの記事です。昨年リーマンが倒れたあとMMFに解約が殺到し、その結果生まれた短期企業金融の目詰まりを解消すべく、昨年10月27日FRBがCPファンディングファシリティ(CPFF)を作ったところ相当な金額が応札され、残高は1月21日現在で3510億ドルにも上るようです。

プログラム発足当時に発行された90日CPがそろそろ満期を向かえ借り換えの時期にはいります。今週(ほぼ終わりましたが)と来週合わせて2400億ドル程度の満期がある。これが順調に借り換えに成功するか、CPFFを使わないでも借り換えができているか(つまりCPFFの残高が減っているか)がポイントとなりそうです。これはFRBのプログラムが機能しているかどうか最初に結果が数字ででるものの一つであり、来週の木曜日に新たなデータが出るようなのでちょっと注意してみてみたいと思います。ただ、FEDプログラム適格銘柄とそうでない銘柄との間には、抜きがたい格差があるので、格付けの落ちるものは依然として厳しいのかもしれないのですが。

社債の市場全体ではやや意外ともいえる落ち着きを見せています。ゴールドマンが10年の「FDIC保証なし」社債を出したところ、(まあドルT+500=7%以上ですからねぇ)3倍の応募で、瞬間的に60ベーシスもスプレッドが縮小したとか、欧州ではあろうことか「非投資適格=ダブルB格」の社債が発行されていたりとか、ここのところ市場機能が戻りつつある兆しを見せています。CDSのスプレッドもまだまだ広いとはいえ、全体としてはやや縮小傾向です。

日本でも某大手証券の出したハイイールド債券ファンドに結構お金が集まったりしていたようです。

以前にエントリーに上げた海外政府保証債のサムライ債がついに出ました。ウェストパックというオーストラリアの大手銀行です。L+70で5年(ほかに3年もあるようですが)というのは仕上がりで1.6%以上の利回りになりますから、まあ魅力的といえなくはない。問題は、この水準感がどうかという話。すでにあちこちで政府保証が出ているわけですが、市場水準と全く関係のないところで出てきている話なので、既存の銘柄に与える影響がやや未知数というか、すでに一部影響が出ている。そもそも国債と同じ信用リスクで、国債よりもかなり高い利回りを払い、しかも、発行体によって(同じ政府保証がついているにもかかわらず)スプレッド水準が大きく異なるというこのスキームについて、まだ一応プロの投資家というべきワタクシ自身がきちんと消化し切れていないのです。さらにマニアックな話としては、ドイツではKfW(ドイツ復興開発銀行)という発行体がこれまで政府保証というステータスで常に発行してきており、平常時はLiborマイナス調達が当たり前だったわけですね。ところがこれだけドイツも含めて政府保証がLiborプラスで出回ると、ちょっと前にLマイナスで出したKfW債券がセカンダリーでL+70になる(価格が暴落)という状況になったりとか。関係者は何も悪いことをしていないのですが・・・それがマーケットの怖いところです。

この政府保証については、実は市場の混乱の種となってしまうかもしれないと思っています。

とりとめもない週末の雑感でした。



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この記事へのコメント

39歳無職
2009年02月01日 11:02
個人投資家としては、この海外政府保証債のサムライ債、欲しいです。豪政府保証がついて、5年で1.6%以上の利回りはなかなか魅力的です。機関投資家向けだけというのが残念ですね。
三井住友の劣後債が2.3-3.3%で募集が始まりましたので、それよりは低いですが、日本国債とちょうど中間ぐらいで、買い手目線で言えば、買いたくなるレベルだと思います。
2009年02月02日 19:51
クレジット判断としてはさすがに三井住友の劣後よりはオーストラリア政府のほうが上でしょうが、LT2の劣後でこれくらいの規模の金融機関であればそれほどリスクがないと考えるのは自然ですよね。まあ結果はわかりませんが。

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