ギリシャの国民投票に思う

やはり、というか、ここまで来たらある程度「玉砕」ということになるんでしょうね、ギリシャ。まあ自爆テロと言ってもいいかもしれません。緊縮受け入れでも当然貧しくなる。緊縮反対で支援が止まったら、混乱のうえで貧しくなる。どちらにしても貧しくなるなら、竹やりで突っ込んで「敵」に一泡吹かせようと思うのもまあ無理はないでしょう。
ただ、一筋縄ではいかないのは、外交という点でギリシャにはまだ少しだけ交渉力が残っているということです。つまり、ロシアや中国といった、若干世界の価値観からずれているというか、既存の西側諸国の価値観からは好ましからざる強権国家と仲良くなってしまうことが、欧米の旧西側諸国の国々にとって若干脅威となりうる、ということです。

経済合理性に基づく投資判断は割と機械的判断になじみやすいのですが、その構造を決める外交や政治(もしかしたら経営そのものも)というのはいつでもワイルドカードで、今回のギリシャの政権誕生もこの国民投票もそうですが、予測可能性についてあまり過大評価すべきではありません。これらは「人」の要素が圧倒的に強いからです。人はしばしば、自分との関係でも他人との関係でも、非合理的な決定をするということを、相場をやっている人は特に忘れてはならないと思います。(かといって、無理やり機械で判断させようとすると「LTCM」とかになってしまうわけですが。)

いずれにしても、EU諸国は逆に厳しい選択を迫られている。まさにギリシャの狙いはそこにあるのですが、今回はもともとユーロ創設そのものが偉大な実験で、その前提となる財政等の規律が崩れた場合のケーススタディとして、EUからの脱退を認めるか、時間稼ぎをしつつユーロだけからの脱退を認めるルールを作るか、かな、と個人的には思っています。さすがにここにきて、完全な問題先送りは難しいと個人的には思います。結果として地政学的な状況への影響が若干懸念されるところです。

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