厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 日本郵政と外資系保険の資本提携

<<   作成日時 : 2018/12/18 16:20   >>

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個人的には、TVコマーシャルなどにおいて愛玩系の動物を用いる企業は信用できないと思っています。あくまでワタクシの意見ですが、「かわいい」(ちょっと前の女子高生的なノリで)を前面に押し出すのは、その背後の醜さを覆い隠さんがためのものであろうと思うわけです。白い犬の某通信系企業しかり、白いあひるの某米系医療保険会社しかり。(もちろんペットフードやペット用品の会社は別ですよ)。まあ「かわいい」若い女性を大量に起用して下手な歌を歌わせて躍らせるショービジネスはもっと有害かつ醜悪であり、個人的には反社会的存在ぐらいの視点で見つめています。まあそんなわけで、若干バイアスのかかったエントリーになりますがご容赦ください。

先日の日経新聞にはその某米系医療保険会社A社が日本郵政傘下に入るような記事が出ていました。A社は、まあいろいろ頑張って日本の生命保険市場で業績を上げている外資系の一つです。外資系ですが、利益の7割を日本から生み出しているという点ではもうすでに日本企業と言ってもいいのかもしれません。

歴史をさかのぼれば、A社は1970年代半ばから、日本において医療保険などのいわゆる第三分野(生命保険、損害保険の中間に属することからこうよばれます)を独占していました。当時はアメリカに遠慮して日本の主要保険会社や簡保が特約を除いて第三分野の保険を扱うことは規制されていたのですが、この間隙をぬってA社は独占的な地位を活用し日本での医療保険のシェアを85%程度にまで高めていました。

その後も1994年の日米保険協議などアメリカにおもねる日本の政治のおかげで、日本の会社の第三分野参入は実質的には21世紀になって初めて認められたわけで、25年以上の長きにわたり日本の第三分野は外資(および日本のわずかな会社)の独占的市場だったといえます。まあ逆に言えば、そりゃA社における日本の利益のシェアが高いのもうなずけるということです。日本の生命保険市場における外資系のシェアは約3割、うち米系三社(A社、P社、M社)は全体の20%以上のシェアを持ちます。ほかの金融業界(銀行、証券、損保)に比べてかなり高い数字になっていますが、それはそうした過去のいきさつ、つまり日本の政治家が米国におもねるための道具として保険の市場を喜々として差し出してきたという歴史に基づきます。

ついでだからあえて言わせていただくと、人々がアヒルや犬でイメージするような美しい夢を持つほど外資系は必ずしもきれいではありません。犬のM社が外貨建て保険で6%もの販売手数料をとっていたことは有名です。要するに長期の保険だからそれだけとっても加入者は容易にごまかされてしまう。その現実に加入者が気づくころ、販売した本人たちは異動やらなにやらでどこかに消えています。

今回の資本提携は、日本郵政グループの株式放出(かんぽ生命、ゆうちょ銀行)とあわせて、いろいろな憶測を生みます。改正民営化法により、いずれは日本郵政はかんぽ生命、ゆうちょ銀行の全株を売却する必要があります。つまり、かんぽ生命は日本郵政とは別の完全なライバル会社として外資や他の日本のレガシー生保と構想していくことになります。

ご存じのとおりすでに2013年に日本郵政はA社と「提携」関係に入ります。日経の記事のとおり、当時民営化をにらんで「がん保険」を売りたがったかんぽ生命がA社の市場を食い荒らさないよう、当局が一定の「くぎ」を刺しただけでなく、一歩進んでA社の保険を郵便局で積極的に売るということになったわけです。今回は資本提携というか実質的にA社が日本郵政の傘下となることで、郵便局のネットワークを使った保険販売を一気に引き寄せることになります。株式の放出と今回の提携により、かんぽ生命は郵便局ネットワークで売れるものが相対的にかなり少なくなるのではないかと想定されます。

ついでに言うと、過去50年近くも日本の保険市場はアメリカとの関係でいい顔をしたい政治家たちに良いように利用されてきましたから、今回の案件では表向きはA社が日本郵政の傘下に入るとはいえ、実質的にはおそらく経済的利益は引き続き米国に持っていかれるようなスキームになるんではないでしょうかと疑ってしまいます。何度も言うように保険の商売は歴史的に日米関係の人身御供としてアメリカの言いなりになってきたので、過去をどうこう言っても仕方ないでしょうが、今回のスキームを通じて更に田舎の年寄連中に外資系保険のえげつない商品を販売することが加速することのないよう、販売会社としてのモラルや能力についても徹底的に監視してもらいたいものです。

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