厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 父親による小学4年生女児殺人事件

<<   作成日時 : 2019/02/03 08:34   >>

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あまり社会ネタについてはコメントをしない主義なのですが、これについては、ちょっと別の視点からコメントしてみたいと思います。

http://news.livedoor.com/article/detail/15956363/

千葉県野田市での父親による小学4年生女児の虐待死というか殺人事件。
上記引用記事にもありますように、学校側の対応が批判されています。当然だと思います。
元小学校教員の知り合いと話したのですが、子どもを守るべき教員が明らかにおかしい親の恫喝に屈して、子どもの訴えのアンケートをその親に渡してしまった。結果としてそれが死につながった。そのことについては、絶対にやってはならないことだ、とその方もおっしゃってました。

もちろん、それをやった教員というか校長は厳しく責められるべきでしょう。しかし、本当の問題はもう少し別のところにあると思います。それは、我々(日本人といっていいのかどうかわかりませんが)の社会が持つ、「争いを避けることが美徳」という文化です。

もちろんやたらめったら争えばいいというものではないですが、本当に必要な時は徹底的に争う覚悟が責任ある人々に欠けているから、それをベースにした評価体系が出来上がる。つまり誰かと(特に法的な)トラブルになっていることが自分の評価を下げてしまうということがあると、どうしてもそれを避けようとするのです。また、紛争に巻き込まれてしまうと自分の「本来の」仕事が著しく阻害される。その時誰も助けてくれない。だからとりあえず争うことを避けようとする。そういう傾向が特にこつこつとまじめな仕事をする人ほどあるのではないか、と思います。

ワタクシなりの意見は、やはりそれなりの立場にある人々には、「きちんと争う責任がある」ということです。しょうもない親から恫喝された時、あらゆる手段を使って自分たちの仕事の高潔性を守り、子どもを守る、そういう覚悟をもって、徹底的に争うべきだったのです。子どもが親のことをそこまで書いてきているのです。裁判上等。警察でもなんでも呼んで学校のあるべき姿を徹底的に守るべきだったと思います。

ワタクシの前の勤め先で、ちょっと変な奴がいました。まあちょっと精神的にアレだったとおもいますが、仕事は全くできず、というか仕事をしないで、上司や同僚などのすることにケチをつけるのが仕事だと思い込んでいました。それを長文の書面にして社長とか監査役とかに送りつけるのです。それが毎月のようにおこなわれます。その社長は最終的にその男を解雇しました。細かいことはともかくそれ以外にも非違行為がおおくありました。もちろん解雇に至るまでに徹底的な指導を行い、それでも従わないからという段取りを踏んでいます。同時に精神疾患の疑いがあるので、精神科医の診断を受けるよう繰り返し指導し、それも従わないから、健常者としての行動をとっているとみなして、就業規則にのっとり解雇しました。

問題はその男の非違行為はその社長が就任するかなり前から続いていたことです。それ以前の管理者や社長がそれについて、面倒くさいから放置していた。それをいいことにその男が増長を繰り返していた。何年もの間仕事をせずにそれなりの給与をむさぼり、会社に損害を与え同僚たちの勤労意欲をそいでいた。それに対してたたかわなかった会社や社長や管理者は、色々な意味で同様に非難されるべきです。同じ職場で働くまじめなひとびとに対する冒涜であり、社会に対する反逆行為ともいえます。まあワタクシはそういう精神異常的な人間に対して個人的に厳しい立場をとる面はあるのでどうしても厳しい方になります。

(余談ですが、だいぶ前に刑法の考え方の一つとして、社会予防的な考え方があることを書きました。今の日本の法体系はどちらかというと応報的な考え方で、そこから『刑罰を受ける能力」という面が必要とされ、それゆえ心神喪失者の刑は免除され心神耗弱者の刑は軽減されることがあります。しかし社会予防的な考え方に立てば、そういう状況で犯罪を犯してしまう人間こそ社会にとって危険な存在であり真っ先に排除すべき対象ですから、そういう人間に対しては積極的に刑罰(まあ極論すれば殺してしまえということになりますが)を与えるべきということになります。ワタクシはどちらかというとこの点に関しては社会予防的な考え方に近いです)。

その会社の前の社長がようやく自分自身でその男と直接対峙し、指導を繰り返し、解雇にいたりました。当然その後の法的紛争を覚悟の上です。まあ言い方は悪いけれどたかが労働紛争なので、最終的には金で解決できます。仮に地位保全の面で会社が敗訴してその男の社員たる地位を認め続けなければならないとしても、自宅待機で降格し、定年まで最低限の給与を払い続ければいいだけです。そういう覚悟を責任ある立場の人ができるかどうか、腹をくくれるかどうか、それが組織を守る、子どもを守るということなんです。そして、そういう組織のトップが腹をくくった結果について、きちんと世間や関係者の支持が得られることも重要です。

今回の学校の事件の場合、校長先生などが恐れているのは世間なり教育委員会なりそういう周りの目でもあったでしょう。学校では毎日あちこちで生徒と親と教員の間で様々な問題が生じています。でも、学校はもう少し権威を持っていいのではないでしょうか?そしてその権威に従って教員たちが腹をくくれるようにしてあげないといけないと思います。荒れる生徒たちやモンスターペアレントたちには、どうどうと「もう学校に来なくてよい」といえるような法整備や制度づくりが必要だと思います。世界的には学校に行けない生徒たちが一杯います。学校に来れて勉強を教えてもらえて、ちゃんと給食がいただけて、いろんなケアをしてもらえる、それがどれだけ幸せなことかは、実際それを失ってみて初めて分かるのです。そして、学校が子どもにとって様々な障害から身を守るための組織となるよう、きちんと整備された権威なりルールがなければならない。日本の学校にはそれがない。それが今回の問題の根っこにあるところだと思います。


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