正解が見えづらくなったコロナ対策


ところで日銀、物価目標を「棚上げ」?ですか。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-21/Q8V9FCDWRGG101?utm_source=twitter&cmpid%3D=socialflow-twitter-japan&utm_campaign=socialflow-organic&utm_content=japan&utm_medium=social

まあ、不謹慎であることを承知でいえば、日銀にとっては「神風」が吹いたということでしょうか。この状況はそう簡単に終わるわけではないので、2%目標も事実上の「なかったことにする」扱いで終了することになると思われます。

ていうか、本当、どうするんですか、このさき、という感じで、世界中で財政規律だの予算だのルールだのというのがすべて一旦無視されて、ともかくお金を出す、という方向で盲目的に後先考えずにひた走っている。この後始末はできるんでしょうか?まあ戦争程度では済まないような、大きな後遺症を各国は抱えることになります。

人心もみだれています。厳しい言い方かもしれませんが、政府がお金を配るのは当たり前だとか、借りたものは返さなくて当たり前だとか、きちんと会計処理しなくても仕方ないとか、そういう価値観が支配してしまうことは、一時的には仕方ないとはいえ、将来本当に元に戻れるのか、あるいはもはや元に戻ることはなくて、まずは一旦価値観をすべてぶっ壊して、でもそのあとに来るのは本当の弱肉強食(戦後の混乱時の経済を想定)の世界で、弱者はさらに淘汰され、そういう時代を経て新たな秩序をまた長い期間をかけて作り直すのか、ちょっとよくわからなくなりました。アメリカでは、今確か共和党政権だったはずですが、巨額の財政支出による「大きな政府」が実現し、またトランプ大統領も国民のコロナでの医療費は国家負担であると表明しており、なーんだ、国民皆保険みたいな感じで、結局緊急時にやることは変わらない。そういう意味では価値観の転換が見られていると思います。欧州ではEUという国境をなくす条約に加盟している国々が現実には国境を閉鎖しているし、ユーロという通貨を作るときの約束事である財政などの基準が、もはや絵空事にしか見えない状態です。そもそも盟主たる財政規律の旗手、ドイツが大きな赤字を容認するようになっており、今回の価値観の転換はすさまじいものがあります。もちろん、日本においても、なんだかよくわからないけれど国民全員にお金を配るとか手形が不渡りにならないとか、家賃をまけろという意見(気持ちは当然わかるんですけれど)がさも当然のごとく公共の電波で紹介される時代になっています。元の世界に戻ることはかなりの困難を伴うような不可逆的な変化が起ころうとしているようです。

こうしたことは、いまわれわれが必死で新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうとしているところからきています。しかし、冷静に考えたら、これだけ感染力の強いウイルスを完全に根絶やしすることはできないし、シンガポールの例をみても、ちょっと緩めたらあっという間に感染は再拡大します。つまり、ボクシングの撃ち合いにたとえれば、相手のパンチをもらわずに相手が体力を消耗してくれるのを待つ作戦は、難しいということです。なにせウイルスですから体力には限界はない。殺す方法もまだ見つかっていない。しかも相手のパンチは20%ぐらいの確率で、当たると死ぬかもしれないぐらい強烈である。その場合、パンチを一発ももらえないと考えるボクサーは、ビビってリングに上がらないということもあり得る(今ここ)。この状態で試合を何度繰り返しても永遠に「不戦敗」となります。その結果不戦敗のボクサーは収入が絶たれ全員飢え死にします。いまやろうとしている「徹底的な感染防止=強力な自粛やロックダウン」戦略は、かなりそういう面があります。その結果として、国家というものの枠組みや契約の拘束力、もっと言えば人間社会の枠組みそのものが変わってしまう可能性が出てきました。

勿論何度か不戦敗を繰り返しているうちに、練習の成果で一発必中の「必殺パンチ」(強力な治療薬とか)あるいは鉄壁の防御術(有効なワクチン)が見つけられれば事態は変わります。しかし、実はその保証がまだないという点が恐ろしいところです。今我々がやっているのは、ボクサーが飢え死にするかどうかのリスクを負ってリングに上がることを拒否しているということです。勿論、いまの段階で一切自粛しないで感染の拡大を無制限に広げることを勧めているわけではありません。そんなことをしたら医療崩壊となります。ただ、特効薬やワクチンが見つかっていない中で、どこまでこの我慢比べを続け、制度を破壊し続け、人心を荒ませ続けることができるかというと、なかなか正解は難しい。

個人的にはいずれ、どこか近い先で集団的免疫獲得作戦への「戦略の転換」が必要になってくると思っています。ただ、どの段階か、というとこれも非常に難しい。スウェーデンなどの実例を見ながら慎重に進めるべきでしょう。幸い、どう見てもアジア諸国では人口比の死者数が少なくて、BCG要因なのか人種的なものなのか生活習慣なのかよくわかりませんが、比較的欧米よりは有利な立場にあることは間違いなさそうです。行動の制約を緩める過程で感染者はまた確実に増えるでしょう。当然一定の比率で死者も増えるでしょう。ただ、我々が恐れているのは実はある意味誇張された恐ろしさなのかもしれません。今回の新型コロナウイルスで発症すると非常に苦しいという報告があちこちで上がっています。まあそうなんでしょう。あとは何人かの著名人が亡くなっています。志村けんさんは本当に残念でした。岡江さんも本当に好きな女優さんだっただけに悔しい。ただ、身もふたもない言い方をすればある因子を持っている高齢者などが集中的に狙われるウイルスであり、たまたま今回亡くなった方はそれに該当していた、ということです。統計的には明らかに放っておけば老人がたくさん死にます。日本では「老害」とか多くの人がこれまで発言していた割に、こういうときだけ命を大切にしようとかみんな言っているのを聞くとほほえましくなります(自分もそろそろ老害の一味としての発言です)。なによりも、行動を強力に抑制し続ける結果生まれる別の問題や厄災との比較で、きちんとした分析が必要だろうと思っています。物理的な生命も大事だけれど、それ以上に人が生きる社会とか生きる上での価値や喜びといったものを犠牲にして、精々数十万の人を守る(そしてどうせ守れない)必要があるのかということです。これは戦いです。ボクシングの例をあげましたが、撃たれないボクシングはないし、死者の出ない戦争などまずありません。どうすれば自分たちの被害をトータルな意味で最小化できるか、それを考えるのが政治というものだろうと思います。必ずしも「塹壕戦」が正解とは限らない。現段階ではこれしかないのだろうと思いますが、おそらく誰もこれで問題が解決するとは思っていないでしょう。願わくは、我々人類がちゃんと最終決戦に打って出られるような薬などの武器が早期に用意され、一定の犠牲を見積もりながら戦いに勝つという見込みが建てられて初めて問題は解決に向かうのでしょう。

勿論、抗体や免疫が本当に効くかどうかもまだよくわかっていないので、上に書いた戦略の転換を直ちにできるわけではないと思います。しばらくは現作戦を続けながら様子を見るしかない。自分は素人なので詳しいことはわかりませんが、政治をつかさどる方や専門家の方々には、しっかりとそういう研究なりシミュレーションを御願いしたいと思います。自分としても当面素直に政府の言うことを聞き外出を控え(ただし仕事は行く)人との接点も極力少なくして、ちゃんとマスクと手洗いうがいをするいい子でいますので、許してください。

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