厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 個人と会社に対する考え方について雑感(っていうか雑談)

<<   作成日時 : 2007/08/04 01:49   >>

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米国でIPOがらみの不正取引が話題になっている。バンカメ証券のブローカーが中心になってあるファンドにそのIPO株を取得させてリベートをもらい、儲かった分を関係者で山分けした。ちなみに分配金額は各人1万ドルちょっとぐらいだから、たいした金額ではない。とはいえかなり長期にわたってやっていたようではある。同時に捕まった13人の人々は業界横断的に広がっていて、挙がっている社名だけでもUBS、モルスタ、ベアスターンズなど錚々たる会社ばかりだ。ただ、この横の広がりは現在の資本市場の規律の緩みを象徴する事件といえるようで、「1980年代以来最大のインサイダー取引スキーム」とも言われているようである(ブルンバーグニュースより)がそれにしてはちょっとせこいけれども。

ここで業界横断的だということがアメリカ的である。同じ企業にずっと勤めることを前提としていないから、どこの会社に勤めているかよりも普通の人間関係が優先しているのだろう。

一見関係ないが、ちょっと思い出したのは法人実在説と法人擬制説の二つの考え方である。日本の民法は導入時の経緯もあってもともとサビニー流の法人擬制説を前提にしていたといわれる。しかし、村社会を基礎とする日本にとって組織というのは大きな存在だったと思う。長い時間をかけて日本の法律は解釈で法人実在説のほうに擦寄っていったのである。企業や組織への忠誠心の高さは実在する法人があって始めて成立する。
これに対して英米的には企業は個人が豊かになるための道具としてしか見られていないのだろう。もちろん自分で商売を起こしてたたき上げて自分のビジネスそのものに愛着の強い人は多いし、そういう人々の話も多く聞いた。しかし彼らは「会社」「法人」という形には未練が無い。たまたまその形が税金を含む事業形態としてもっとも有利だからということで選択しているのであって、そうでない場合パートナーシップなどの組合形態を積極的に選択する。いうまでもなくパートナーシップでは法的にも税金的にも個人が前面に出る。

会社という枠組みを越えて個人が自分の利益を最大化するように行動するという底流があるから、どうしてもコンプライアンスや市場周りのルールについて厳格に決めておかねばやっていかれないのがアメリカである。それは性善説、性悪説という次元を超えて、会社という存在と個人という存在との捉え方の違いだろうと思う。

ちなみに日本の民法にも組合の規定があるにもかかわらずほとんどのビジネスでは会社形態がとられてきたのもこういう考え方の違いによるところが大きいのではないか?株式会社は組合よりかっこいいと思っていた人が多かったのではないかなぁ。大きな組織に属することが格好いいというメンタリティーでは組織から外れること自体が大きなペナルティーとなるから、組織の規律が働きやすい。もちろん今と昔ではだいぶ事情も違うだろうけれど、市場周りのルールやコンプライアンスルールの策定に当たってはこういう彼我の違いをしっかり意識してやるべきだと思うのである・・・って決して最近機械的にJ−SOXの3点セットを導入しようとしている社内某部署へのいやみではありませんので決して邪推されないように。

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明治神宮挙式
ブログをはじめました。くだらないブログですがよろしくね。 ...続きを見る
明治神宮挙式
2007/08/04 07:13
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