厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS バーナンキさんまで・・・

<<   作成日時 : 2008/04/13 22:17   >>

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時価会計の適用が適切ではない場合があることをみとめる発言をされているようですね。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-31277920080411
実は以前にも書きましたように、原則的に時価会計は重要だけれど市場の流動性が大きく損なわれている状況ではその完全な適用が市場の害になりうる、という彼の考え方にはワタクシも同意しています。

とはいえ、FRB議長様までがこのようなことを言わざるを得ないとは、相当深刻さが身にしみていらっしゃると見受けました。3月のイースター前の危機をすぎて一見平穏に見えたマーケットですが、まったく事態はよくなっていないと思います。銀行もまだまだファンディングで苦しんでいるようで、TEDスプレッド(3ヶ月ドルLiborと3ヶ月米財務省短期証券の金利差)は、一時のピークよりは低いとはいえ、まだまだ高いままです。すでにベアの事件で一種「超法規措置」に踏み込んだわけですから、毒食わば皿まで、みたいなすがすがしいような開き直りが感じられます。あるいみこれからの対応はもっとなんでもありになるということでしょうか。

時価会計が最も威力を発揮するのは企業買収の場であろうと思います。制度的にこれがきちんと強制されていて担保されているなら、公表数字そのものを頼りに「企業ごと」売り買いすることがきわめて容易になるからです。ですから、これを一時的にせよ制限するというのは、M&Aのスピードをおおきく減じることになるでしょう。したがって、それらを商売のタネにしていた人々には大きな痛手となるに違いありません。この人々はまさに今最も被害の深刻な業界とかぶっていると思います。

それとやはり時価会計の制限は、上記記事のなかのコメントにもあるように、企業財務諸表への信頼性をいっそうなくしてしまい、ますます流動性が落ちる、という副作用が予想されます。仮に制限を加えるとしても、それは非常時における戒厳令のようなもので、速やかに秩序を回復して民主主義(=時価主義)へ復帰することが望まれます。もちろんこんなことは私が言わなくても当局の方々はよーくわかっていらっしゃるはずですが。

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。
今週もまたきつい1週間になりそうですね。
公式な場でこのような弱気なコメントがでるとは・・・アメリカの景気後退はかなり深刻に受け止めていらっしゃるんでしょうね。 指標も良くなかったようですし。 個人的には、JGBがフューチャーと現物が別々に動き続けてるのが、今いちばんきついです。
フレッド
2008/04/14 08:44
以前にも何かで書いたと思いますが、リセッションは風邪と一緒です。酷い時はインフルエンザと似通っています。今回の米国のリセッションは性質の悪いインフルエンザと思えば丁度良いのではと思います。公的資金が抗生物質に当るでしょう。効けば良いのですが抗生物質に強い菌となると中々難しいものです。そうして、一時の熱が下がって、兎に角良く寝て消化の良い食べ物を食べて体力の回復を待ちます。その後、やっと元気になるのでしょう。
今回のリセッションが回復するには長い時間を要するでしょう。風邪と比較すれば、未だ急性期の最中なのでしょうから。
マーケットの回復はまだまだ先になるのではないでしょうか。
hbar
2008/04/14 08:59
で皆さんご存知ように、時価は一年に一回誰かの意思で、決まるものではないわけで、これは事実ですがノービット状態の中では、時価がつかないので、困った売り方はあえて、1Mでもわけのわからん投資家に売って時価つけるわけですよ。でも出来値は出来値だからねー。それを毎日100ビットづつやって勝ちましたとこいつらは。
経済学の限界革命の中で公正時価は存在する...
2008/04/14 22:52
で常に時価評価したい人は、別に四半期でやる必要もなく一秒ごとに時価評価すべきなんでしょうね。でこんなことしたらみんな頭がおかしくなるわけですが、これが今ではある意味できちゃうですよ。でも怖いでしょだからとりあえず、四半期なんだけどもうそのうち1ヶ月で一週間でやるべきだなんて文科系的感覚でいう教条主義に人が出てきて、最後は限界的な瞬間瞬間で時価評価やるべきという世界の中で、我々は生きていかなくてはいけないという、SF的ないくわけですよね。でも市場は非連続性の中にあるわけで、このあたりの矛盾は、結構おもしレーンだけど、誰もこのあたりの非連続性に関しては、証明できなくてね。そういう意味でバーナンキはただしい。
時価はどこで評価するべきか。
2008/04/14 23:13
フレッドさんどうもです。JGB現物とフューチャーはいままさに別の生き物です。ほんまにわかりません。

hbarさん、どうもです。ワタクシも回復まで相当の時間がかかるという意見に賛成です。ただ、寝ているだけではだめで、手術があちこちで必要になってくると思います。

時価はどこで評価すべきか、さん(その前も同じ方と思うので合わせて)コメントありがとうございます。あまりにも頻繁な時価評価を要求することは、毎日解約可能なファンドでもない限りあまり意味がないばかりか有害ですらあります。金融とか投資家の役割(資源の最適配分)の原点にもどった考慮が必要かと思いますね。
厭債害債
2008/04/16 00:06
全くおかしな話です。特にBSCの負債評価益は突出するでしょうから、時価マジック以外の何者でもないですね。売却できない負債時価は会計学上の話であって、不良資産評価と不良になりえない債務(償還期限があったり、売却できない社債のような)を同一に扱うのは混乱を招きます。なぜなら、時価会計の精神とは「健全」評価のはずですからね。
阿難
2008/04/16 15:10
阿難さん、コメントありがとうございます。おっしゃるとおり時価会計の精神は健全評価ですが、別のところでも議論しているように、厳密すぎる適用もいいところ取りの適用も問題があるのでしょう。
厭債害債
2008/04/17 01:02

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