厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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<<   作成日時 : 2008/05/19 19:16   >>

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昨年度後半から低下を続けてきた日本の中長期国債金利が先週までの2週間でかなりのゆり戻しを見せた。カーブの形状で見る限り、金利水準は概ね昨年10月前半の水準まで戻っている。
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昨年10月前半は、直前の雇用統計をうけて米国景気に楽観的な見通しが広まり、株高金利上昇が米国経由で日本にも伝わった時期である。現状はその水準まで戻しているのだが、昨年10月以降3月までその後ひたすら金利が下がり続けたことはご存知のとおり。クライマックスが3月のベアスターンズ救済劇であり、それが過ぎたら金利も戻すという見事な展開になっている。

少なくともクライマックス近辺を演出したのがヘッジファンドや外人の仁義なき投げ(損切り)であったことはいまさら論を待たないが、今回の金利上昇相場も結局のところ同じ人たちが主役のような荒っぽい印象を受けた。

あくまで現象面ないし結果という観点では、10月以降の危機対応型マーケットは国債金利に関する限り、完全におわったということであり、今後はファンダメンタルズ要因をきちんと織り込む市場になっていくと思う。

その意味でこのところの金利上昇でよく言われる「景気回復」とか「インフレ懸念」とかの理由付けはちょっと先走りすぎだと思う。ここまでのところは有無を言わさないカーブの修正である。昨年10月からベアスターンズの破綻の翌日(3月18日)までのイールドカーブの変化とその時点(3月)から今日までの変化を並べてみた。
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とりわけ特徴的なのは7年近辺の先物周りが一番変化していることと、その変化幅がほぼ一致していることだ。そしていずれの年限でも金利水準が昨年10月と現在とでほぼ一致している。
あのときのマーケットを思い出せば、金利の方向性すら年限によってぐちゃぐちゃであり、ファンドを中心とした外人勢がとにかくポジションを投げたいという、そういう意図しか見えなかった。そのとき最も乱暴に動かせるのが先物であって、暴力的なマーケットの常として先物がどちらの方向においても引っ張ったのである。また、外人が好んでいた物価連動国債のBEI(ブレークイーブンインフレ率=どれくらいの物価上昇を現在の物価連動国債の価格が織り込んでいるか)は3月に暴落した後また急騰して元のレベルに戻っている。
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もちろん、昨年はそれほど大きな話題になっていなかった物価上昇が今は問題に成りつつあることは確かであり、今後それらを市場が織り込みに行く可能性は無きにしも非ずだが、これまでのところははっきりと現れていない。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます、酷い雨ですね。
いよいよ出動ですか? 3月半〜終に動けたら下を拾い放題だったんでしょうけどね。(笑)
素人目には、CPIはまだまだ上昇する事が明白なのに何故皆動かないのか不思議ですが、そんな単純なものではないんでしょうね。 
フレッド
2008/05/20 09:26
このあたり、銀こうのPマネージャーはやはりサラリーマンですし、まー他の運用機関の人たちも官庁、農民系の人たち以外はサラリーマン上司からがたがた言われるので、こういうことになるわけで。やはり決算期は儲けどころです。ハイ。
イードルカーブ
2008/05/21 23:12
フレッドさん、コメントありがとうございます。まさに時期の問題は大きかったです、はい。先行きインフレ見通しが強まるにつれてカーブの形に少しずつ影響が出るかもしれないと思います。

イールドカーブさん、どうもです。まあ3−4月のマーケットはやや極端なマーケットだったと思いますね。
厭債害債
2008/05/23 05:50

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