厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

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zoom RSS 「時間市場創出推進議員連盟」

<<   作成日時 : 2017/12/26 08:38  

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なるものがあるそうです。
夜間の観光振興によって消費拡大を狙い、年約5兆円の経済効果を見込むという提案をしているようです。
https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/night-economy?utm_term=.enkBVLMrPB#.juMdJOrN1d

まあ狙いはともかく、具体的な施策になるといきなりお粗末なアイデアの連発です。
「プレミアムフライデーが失敗したからラグジュアリーマンデー」
もうね、その発想の貧困さは目を覆うばかりです。プレミアムフライデーのおそらく最大の欠陥は、制度を運営する企業側にとってほとんど何の強制力もインセンティブもないことでした。むしろ、いい恰好してやっても、客商売であればお客さんはまだ仕事しているから対応どうするの?みたいなことを考えなければならないという問題は残ります。確かに我々はルール上休めるけれど休んでいない人が多く、それは休むことに対するスティグマというか周囲への気遣いというかそういうものが結構あることは事実で、それを公的な休みと宣言してしまえばまあ気兼ねなく休めるというのは事実であり、ことの是非はともかくとして、日本は世界でも有数の「祝日」が多い国となっていて、そこはちゃんとみんな休んでいます。プレミアムフライデーやラグジュアリーマンデーもそのレベルつまり法律改正のレベルで一律休暇とする、あるいは休暇とした企業に巨額の税額控除を与える、などすれば実効性を持ったことでしょう。しかし、そういうことが伴わなければ、そういう制度を運営する企業に何のメリットもありません。むしろ競争上のデメリットしかない。
そんな中で、ラグジュアリーマンデーをどのように制度設計しようとしておられるのか、見ものです。

そもそも、土日ちゃんと休める企業ぐらい余裕のある企業だけがそういう余計な休日を増やす余地があるということを考える必要があります。言い方を変えると、土日ちゃんと休めるのになぜわざわざ月曜の始業を遅くする必要があるのか?ということです。仕事時間は短いほうが良いというのも事実ですが、夜遊びを増やすために月曜の午前中休みを推奨しても、翌日に差し障るようなレベルの夜遊びをそんなに日本の勤め人がしょっちゅうできるわけなくて、やりたい人は金曜日や土曜日にやればいいだけで、それを更に日曜日の夜も遊べるようにするとか、もうわけがわからない。それほどこの議員さんたちは日本人の勤労が嫌いなわけですか?

プレミアムフライデーのときも発表時からほぼ100%失敗を確信していたワタクシですが、今回もこれについては、上に書いたような法制化ないし強烈な企業に対する金銭上のインセンティブがなければほぼ100%失敗すると断言します。そしてそこまで国家がやったらほんまもんのアホです。

この議員連盟のセンスのなさは随所に出ていて、自治体で夜間観光の活性化を担う「ナイトメイヤー(夜の市長)」を置くとか日経新聞の25日付夕刊に出ていましたが、このナイトメイヤーってどう見てもNightmare (ナイトメア=悪夢)に発音が似すぎていて、全然ポジティブな印象を受けない。わざと受け狙いでこういう単語を作ったとしたら、やっぱりセンスが悪いとしか言いようがないと思います。

日経新聞の記事にもあったように「実現に向けた課題は多い」と思います。CO2排出削減の世界的な流れやコンビニなんかの24時間営業の縮小などの流れにも逆行しています。
おそらくニューヨークのマンハッタン(ミッドタウン)やロンドンのソーホーなどのにぎわいを参考にした提案だと思いますし、まあ外国人観光客向けの夜のサービスを充実させたいという気持ちはわからないわけではないのですが、今でもすでに主な美術館では週に一度ぐらい開館時間延長を行っています(たとえば国立西洋美術館は金曜日土曜日は20時までやってますし、プレミアムフライデー(笑)はさらに延長して21時までやってます。)
し、主だったクラッシックコンサートも別に日本の終わる時間は特別早いとは思いません。
日本にはオペラの定席があまりないので、たとえばNYのメトロポリタンオペラのように上演作品によっては平気で終演が深夜0時を回るとかそういうのはないのですが、そもそも日本でまだ国産のオペラ文化もそれほど育っていないから、時間だけ延長しても意味がない。だから、ここからさらに夜の娯楽を充実させるという意味が実態として風俗ぐらいしかない、という気がしてならないのですが、そういう意図なんでしょうか?
地下鉄の24時間化というのもまあ便利にはなるでしょうが、その分のコスト増とか安全対策とかメリットよりもデメリットの方が多いのではないでしょうか?ワタクシもNYに4年ほど住んでいましたが、間違っても深夜の地下鉄に乗ろうとは思いませんでした。日本は安全?24時間運転してたら間違いなくシートで寝て夜明かしするオッサンたちが増えると思います。

日本には夜通し行うイベントとして大みそかと元旦の初詣はありました。しかしこれも最近は近場で済ます人が多いのか、昔は終夜運転していた鉄道会社もほとんどいまはやめていて、そういうインフラ以前に人々の行動がそういうものを決して欲していないのではないか、という気もします。そもそも終夜運転にまともな人のニーズがどれだけあるのか?ということです。カスタマーセンターなどの深夜業の人たちにとって、これまで終電以降に帰るときはきっとタクシーの利用が認められていたとして、24時間運行になると普通の交通費しか支給されなくなるかもしれません。まともな企業はやはりタクシーでの帰宅を勧めるでしょう。夜遊びの人だけのための24時間運行なんてあまり意味のないことではないかと思います。

ということで、この議員連盟の提言はまあお遊びだと思っていますが、それにしてもこういうことを議論するのに時間を費やすよりもっと大事なことがありそうに思えて仕方ありません。

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